IDC、2020年第3四半期の国内携帯電話・スマートフォン出荷台数は前年同期比6.5%減の675.1万台と発表

IDC Japan株式会社は、国内の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の2020年第3四半期(7~9月)の出荷台数を発表した。これによると、2020年第3四半期、国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比6.5%減の675.1万台となった。前年同期比で減少した主な要因としては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で蓄積していたとみられる市中在庫に対して一定の調整が働いたこと、5Gに対応した新機種の発売を前にしてiPhoneも出荷の調整が行われたと推定されることなどが挙げられる。OS別ではAndroid系では前年同期比2.8%減の370.7万台、iOSでは同10.7%減の288.0万台となった。同四半期をベンダー別で見ると、アップルは前年同期比でシェアを2.0ポイント減らし、42.7%でトップを維持した。2位は92.6万台を出荷したシャープ(シェア13.7%)、3位は76.8万台出荷の富士通(同11.4%)、4位に62.6万台出荷の京セラ(同9.3%)、5位は39.0万台出荷のソニー(同5.8%)という結果となった。スマートフォンについては、2020年第3四半期の出荷台数は658.7万台(前年同期比6.4%減)となった。IDC Japan PC, 携帯端末&クライアントソリューションのシニアマーケットアナリストである菅原啓氏は「2020年第3四半期は各種要因により前年割れの結果となったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は限定的とみられる」とコメントしている。続けて「しかしながら、Android系を中心に売れ筋モデルの価格帯は下降を続けており、各ベンダーの長期的な収益性が課題となる可能性がある」と述べた。

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