阪神の失策数、中日の低出塁率…リーグワースト成績から見える各球団の課題は?

阪神・矢野燿大監督(左)と中日・与田剛監督【写真:荒川祐史】

チーム打率はヤクルトが最下位だが、得点や出塁率、四球は中日がワースト

ペナントレースも終わり、2020年のプロ野球も残すところ21日からの日本シリーズのみに。今季、各球団の課題、弱点となったのはどこの部分だったのだろうか。

ここでは各球団のチーム成績の中でも、リーグワーストだったものをピックアップ。そこから来季、それぞれの球団が解消しなければならないポイントを探ってみたい。今回はセ・リーグ編だ。

【打撃成績】
打率:ヤクルト(.242)
得点:中日(429点)
出塁率:中日(.317)
本塁打:中日(70本)
四球:中日(346個)
盗塁:DeNA(31個)
盗塁刺:ヤクルト(42個)
三振:巨人(974個)
併殺打:中日(101個)

チーム打率は最下位に沈んだヤクルトが最低だったものの、8年ぶりにAクラスに入った中日が得点、出塁率など複数の項目でリーグ最低だった。広いナゴヤドームを本拠地とすることから本塁打数が少なくなるのは仕方ないが、それであれば、四球数を増やして出塁率を高めなければ、得点は増えていかないだろう。

盗塁数のワーストはDeNAの31個で、これは1位だった巨人と阪神の80個の半数以下。ソト、ロペス、オースティンと助っ人3人が並ぶ重量打線だけに機動力は落ちるが、それでも、もう少し走れる選手を増やしたいところか。

投手成績ではリーグ最下位のヤクルトに苦しい数字が並ぶ

【投手成績】
防御率:ヤクルト(4.61)
失点:ヤクルト(589)
被本塁打:ヤクルト(139本)
被安打:ヤクルト(1177安打)
与四球:広島(429個)
奪三振:阪神(867個)
暴投:阪神(43個)

投手成績ではやはり最下位だったヤクルトに苦しい数字が並ぶ。防御率、失点、被本塁打、被安打などあらゆる部門でリーグワーストの数字になっている。投手力の強化はヤクルト浮上に欠かせぬ課題だ。ただ、与四球では広島がワースト。そして奪三振数と暴投数は阪神がリーグワーストとなっている。

【守備成績】
失策:阪神(85失策)
守備率:阪神(.982)
捕逸:中日(9個)

守備面ではやはり阪神の綻びが目立つ。リーグワーストの85失策は、最少の巨人の43個のほぼ倍。チーム失点数は巨人よりも39点多いにもかかわらず、防御率はほぼ同じ、チーム自責点は1点少ないというのは、この失策数によるところが大きい。先の暴投に関しても投手の責任こそあれ、捕手がストップできていたものも少なからずあるはず。阪神の失策数ワーストは3年連続。2016年もワースト、2017年は5位と数年に渡って弱点は解消されていない。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2