「ある人質 生還までの398日」予告編公開 イスラム国の人質となった実在のデンマーク写真家と家族の壮大なドラマ

デンマーク人写真家ダニエル・リューの実話を映画化した「ある人質 生還までの398日」(2021年2月19日公開)の予告編が公開された。

「ある人質 生還までの398日」は、2013年から2014年にかけてISの人質となったダニエル・リューが、拷問や飢えに苦しみ、恐怖と不安にさいなまれる地獄の日々を耐え抜いた姿を描いた作品。ダニエルを救出するために奔走する家族の姿も描かれている。原作はジャーナリストのプク・ダムスゴーが書き上げた「ISの人質 13カ月の拘束、そして生還」。監督は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニールス・アルデン・オプレヴと、共同監督として本作にも出演している俳優でもあるアナス・W・ベアテルセンが担当している。主役のダニエルは、2017年のベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞を受賞した、デンマーク俳優のエスベン・スメドが務めている。

公開された予告編では、薄暗い場所で手とつながれた鎖によって天井からつるされた息も絶え絶えのダニエルの姿に、戦争の中の日常をカメラに収めるために内戦中のシリアに渡った24歳のダニエルが突然ISに拘束されてしまう場面が続く。一方、ダニエルの拘束を知った家族は「デンマークはテロと交渉しない」と政府から非情な通達を受ける。身代金の金額を上げてくるISの要求に狼狽しながらも救出を諦めない家族の様子と、ダニエルや他の人質たちの地獄のような状況が交互に描かれている。また、死と隣り合わせの人質シーンのために8キロも減量し、ダニエル・リュー本人から何度も話を聞くなど徹底的な役作りをしたというエスベン・スメドの鬼気迫る表情も収められている。

ニールス・アルデン・オプレヴ監督は、「本作は壮大なドラマ。人生の真っ只中で自分の死を悟りながらも、人生と愛に対する信念を私たちに継承してくれる、ダニエルという一人の男性の物語であり、生と死、生き残り、心の回復の物語に他ならない」と本作への思いについてコメントを寄せている。

2021年2月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町にて公開
配給:ハピネット 配給協力:ギグリーボックス
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