SDGs普及へ情報共有 長崎県内企業や自治体 活動報告

SDGsの取り組みについて報告などがあった普及ミーティング=県庁

 SDGs(持続可能な開発目標)の推進を目指し、長崎県や民間団体、企業などが情報共有を図る「第1回ながさきSDGs普及ミーティング」が17日、県庁であり、事例報告や意見交換があった。
 県内でのSDGsの普及と啓発を目的に、初めて実施。SDGsに率先して取り組んでいる県内企業や経済団体、金融、行政など15機関から約30人が出席した。
 各団体がそれぞれ活動内容を報告。消防関連メーカーのナカムラ消防化学(大村市)は、タイに輸出した小型の多機能ポンプが消火活動だけでなく、山間地の農業に活用されていることを紹介。「平時は農家の安定生産、収入向上につながり、新たな産業発展が見込める」と報告した。
 また、対馬市は漂着ごみを企業と連携してごみ袋にリサイクルしていることを報告。担当者は「大学や企業と連携するための基盤整備と人材育成が必要」と訴えた。
 意見交換では、SDGsが浸透しにくいとされる理由について「取り組むメリットが分かりにくい」「トップのやる気次第」などの声も。「言葉を知らないだけで、実はみんなやっていることも多い。個々の活動をどうつなげていくかが普及の鍵」との意見もあった。県は今後、セミナーなどを通じて県民への周知を図っていく方針。

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