古川登志夫 大好きなイングリッド・バーグマンの写真を部屋に飾るも、妻・柿沼紫乃から「私の写真にしなさい」

スター声優夫婦の第2の人生をユーモラスに描いたイスラエル映画「声優夫婦の甘くない生活」の12月18日の公開を前に、トークイベントが都内で開催された。トークイベントは、“声優夫婦”という主人公の設定にちなみ、”リアル声優夫婦”である古川登志夫さんと柿沼紫乃さん夫婦をゲストに、「いい夫婦の日」である11月22日に行われた。映画を鑑賞したばかりの観客を前に行われたトークイベントでは、互いが演じた中で好きな役柄、好きな映画などについてのトークが展開された。

互いが演じた役の中で好きな役柄が話題になり、古川さんが演じてきた中で最も好きな役として柿沼さんが挙げたのは、「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」でロバート・カーライルが演じた役。それを聞いた古川さんは、吹き替えの際に最も低い声を使うように指示を受けたことや、「テロップ見るまでわからなかった」と業界仲間から言われたことを明かした。対して、柿沼さんの好きな役として、古川さんはアニメ「ONE PIECE」のお鶴を挙げた。

話題が好きな映画になると、柿沼さんはピエル・パオロ・パゾリーニ監督の「奇跡の丘」を挙げた。一方の古川さんは「カサブランカ」を挙げ、「カサブランカ」に出演しているイングリッド・バーグマンのDVDをすべて買うほどのファンであることを明かした。さらに、大好きなバーグマンの写真を部屋の壁にかけたところ、柿沼さんから「私の写真にしなさい」と言われたというエピソードが披露された。

「声優夫婦の甘くない生活」は、ソ連からイスラエルに移民して第2の人生をスタートさせた吹き替え声優夫婦が、声優の仕事にありつけず、闇仕事にたどり着く。そして、妻の秘密が発覚したことをきっかけに、長年気付かないふりをしてきたお互いの「本当の声」が噴出し始める・・・という内容の作品。監督自身の経験をもとに、7年の歳月をかけて作り上げられ、ヨーロッパの映画祭を中心に高い評価を得た。声優夫婦の歴史を形作ってきた名作の数々、生誕100周年を迎える巨匠フェデリコ・フェリーニ、ハリウッドの往年の名作へのオマージュが作品を彩っている。

「声優夫婦の甘くない生活」
12月18日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:ロングライド

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