長崎の層の厚さ証明 持ち味発揮し快勝 長崎南山

 長崎ラグビーの強さ、層の厚さを存分に証明した。全国大会九州代表1枠を懸けたトーナメント。福岡を除く各県予選2位校の中で、長崎南山が鹿児島工との決勝も57-5で大勝した。久保田監督は「大会を通じて、今までやってきたことを出してくれた」と3年ぶりの花園切符をつかんだチームをたたえた。
 15日の県予選決勝でライバルの長崎北陽台に敗れた。チームの落胆は大きかったが、悔しさを力に変えた。「落ち込んでいても仕方ない。絶対に九州代表になって花園に行こう」。主将のSO筒口を中心にもう一度奮起。約1週間、可能な限りの修正に取り組んだ。
 持ち味の展開力を生かすため、それぞれの動きや連係を確認し直した。もう一つは、県予選決勝で優位に立たれたFW戦。副主将のプロップ高比良を軸にモールディフェンスなどに励んだ。
 その成果がしっかりと表れた今大会。伝統校の大分舞鶴との初戦で逆転勝ちして勢いに乗ると、残り2試合は相手を寄せ付けなかった。夢舞台に立つチームの決意を、FW、バックスが一体となってぶつけた。
 加えて、副主将のWTB本多は地元の仲間たちへの思いも口にした。「県予選準決勝で戦った海星をはじめ、みんなが挑戦したかったはず。その分も負けられなかった」。県勢初の2校出場となる花園。南山の、長崎の強さを見せに行く。


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