2020年度上半期の離島航路 コロナで旅客59%減 九州運輸局

 九州運輸局は25日、管内の主要離島航路(12社16航路)の本年度上半期の輸送実績を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で旅客は前年同期比59.1%減の約75万人、車両は同23.6%減の約10万台で、上半期としては記録がある1992年度以降で最少だった。
 このうち、長崎県関係は壱岐・対馬-本土(1社3航路)、五島列島-本土(3社5航路)の実績を集計。旅客は壱岐・対馬-本土が同59.4%減の21万8810人、五島列島-本土は同59.8%減の24万4827人だった。車両は壱岐・対馬-本土が同25.7%減の3万3752台、五島列島-本土が同28.5%減の2万1887台だった。
 同局によると、離島航路の旅客は主に観光利用で激減したとみられ、需要期のゴールデンウイークやお盆期間の移動控え、台風や荒天による欠航も響いた。10月の旅客は前年同月の7割程度と回復傾向にあるが、厳しい状況が続いている。
 岩月理浩局長は同日の定例会見で「感染症対策のための補助制度など最大限のことをしているが、引き続き支援し航路維持を図ってもらいたい」と述べた。

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