2020年シーズンの最終戦となるスーパーGT第8戦が富士スピードウェイで開幕。11月28日（土）午前に行われた公式練習では、GT500クラスはKeePer TOM’S GRスープラが、GT300クラスはSUBARU BRZ R&D SPORTがトップタイムを記録した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で通常のスケジュールより3カ月遅れでスタートした2020年シーズンのスーパーGTもついに最終戦を迎えた。予選日となる土曜日の午前中、雲ひとつない晴天に恵まれた富士スピードウェイで9時00分から気温14度、路面温度16度、湿度72%というコンディションのなか、公式練習がスタートした。
低い気温／路面温度ということでアウトラップは各車、慎重に走り出していく。セッション開始9分、やはりなかなかタイヤに熱が入りにくいのか、ZENT GRスープラの立川祐路がTGRコーナー（1コーナー）を立ち上がった先でハーフスピンを喫するシーンが見られた。ただ、大きなダメージはなく、コースへ復帰している。
最終戦ということで全車ノーウエイトで戦う第8戦。セッション開始30分時点のGT500クラスはDENSO KOBELCO SARD GRスープラのヘイキ・コバライネンが1分27秒342というタイムでトップに立っている。2番手位以降にはRAYBRIG NSX-GT、KeePer TOM’S GRスープラ、KEIHIN NSX-GT、au TOM’S GRスープラ、ARTA NSX-GT、MOTUL AUTECH GT-R、WAKO’S 4CR GRスープラとチャンピオンを争っているマシンが軒並み名前を連ねている。
GT300クラスでは、ダンロップタイヤを装着する3台、GAINER TANAX GT-R、K-tunes RC F GT3、SUBARU BRZ R&D SPORTがトップ3のタイムをマークし、好調の様子を見せている。
セッション38分経過時点で、Hitotsuyama Audi R8 LMS（近藤翼）がコースオフ。その約4分後にはGRスープラコーナーの立ち上がりでau TOM’S GRスープラ（サッシャ・フェネストラズ）が単独スピンを喫している。どちらも大きなダメージはなくコースへ復帰している。
88号車（小暮卓史）がセクター3でスロー走行。何かトラブルを抱えているのか、ゆっくりとピットへ戻ってくる姿が見えたが、その後コースへ復帰を果たしている。またピットロード出口ではRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTがマシンを止めてしまった。その後、メカニックの手によってピットへ戻っている。
セッション76分が経過したところ、MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生がコカ・コーラコーナーでスピン。ガードレールにはギリギリで当たらず、自走でピットへ戻れている。
10時25分、GT300クラスの専有走行が開始。早々にStudie BMW M6がコカ・コーラコーナーでスピン。直後にARNAGE AMG GT3も最終コーナーでスピンを喫してコースオフ。どちらも再スタートを切れている。タイトル争いの一台でもあるARTA NSX GT3は公式練習の中盤にピットへ入ったものの、トラブルが深刻な様子でこの専有走行も走り出すことができずにいる。果たして予選までに修復することはできるのか。
GT300クラスのトップタイムは序盤で1分35秒417を記録していたSUBARU BRZ R&D SPORT。2番手にはGAINER TANAX GT-Rがつけており、この2台はコースレコードのタイムを更新している。
10時35分、続いてGT500クラスの専有走行が開始。セッション終盤、トップタイムをマークしていたau TOM’S GRスープラ（関口雄飛）が1分27秒046でベストタイムを更新してみせる。そのタイムをDENSO KOBELCO SARD GRスープラの中山雄一が上回るも、その後方を走っていたKeePer TOM’S GRスープラの山下健太が1分26秒690でトップに立つ。
4番手、5番手にもWAKO’S 4CR GRスープラ、ZENT GRスープラが入り、GRスープラ勢が開幕戦を彷彿とさせる形でトップ5を独占。トップタイムをマークした山下はその翌周にセクター1で自己ベスト、セクター2で全体ベストを記録し、このまま行けばベストタイムをコンマ6秒近く上回るかと思われたが、そのままピットへ戻っている。
この後、13時15分から行われる公式予選では、両クラスともコースレコードを更新してきそうな様相を見せている。果たして2020年のチャンピオンが決まる第8戦のポールポジションはどのマシンが獲得するのか。
■2020スーパーGT第8戦富士 GT500公式練習結果（編集部計）
Pos. No. Team Car Driver Tire WH Time
1 37 TGR TEAM KeePer TOM’S KeePer TOM’S GR Supra 平川亮／山下健太 BS 0kg 1’26.690
2 39 TGR TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD GR Supra H.コバライネン／中山雄一 BS 0kg 1’26.792
3 36 TGR TEAM au TOM’S au TOM’S GR Supra 関口雄飛／S.フェネストラズ BS 0kg 1’27.046
4 14 TGR TEAM WAKO’S ROOKIE WAKO’S 4CR GR Supra 大嶋和也／坪井翔 BS 0kg 1’27.120
5 38 TGR TEAM ZENT CERUMO ZENT GR Supra 立川祐路／石浦宏明 BS 0kg 1’27.397
6 100 TEAM KUNIMITSU RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴／牧野任祐 BS 0kg 1’27.482
7 17 KEIHIN REAL RACING KEIHIN NSX-GT 塚越広大／B.バゲット BS 0kg 1’27.572
8 8 ARTA ARTA NSX-GT 野尻智紀／福住仁嶺 BS 0kg 1’27.754
9 19 TGR TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN GR Supra 国本雄資／宮田莉朋 YH 0kg 1’27.785
10 23 NISMO MOTUL AUTECH GT-R 松田次生／R.クインタレッリ MI 0kg 1’27.824
11 64 Modulo Nakajima Racing Modulo NSX-GT 伊沢拓也／大津弘樹 DL 0kg 1’28.201
12 3 NDDP RACING with B-MAX CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手晃平／千代勝正 MI 0kg 1’28.231
13 12 TEAM IMPUL カルソニック IMPUL GT-R 佐々木大樹／平峰一貴 BS 0kg 1’28.279
14 16 TEAM Red Bull MUGEN Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤英紀／笹原右京 YH 0kg 1’28.438
15 24 KONDO RACING リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星明誠／J.マーデンボロー YH 0kg 1’28.522
■2020スーパーGT第8戦富士 GT300公式練習結果（編集部計）
Pos. No. Team Car Driver Tire WH Time
1 61 R＆D SPORT SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人／山内英輝 DL 0kg 1’35.417
2 11 GAINER GAINER TANAX GT-R 平中克幸／安田裕信 DL 0kg 1’35.460
3 52 埼玉トヨペット Green Brave SAITAMATOYOPET GB GR Supra GT 吉田広樹／川合孝汰 BS 0kg 1’35.740
4 96 K-tunes Racing K-tunes RC F GT3 新田守男／阪口晴南 DL 0kg 1’35.996
5 6 ADVICS muta Racing INGING ADVICS muta 86MC 阪口良平／小高一斗 BS 0kg 1’36.220
6 56 KONDO RACING リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 藤波清斗／J-P.デ・オリベイラ YH 0kg 1’36.280
7 55 ARTA ARTA NSX GT3 大湯都史樹／松下信治 BS 0kg 1’36.340
8 65 K2 R＆D LEON RACING LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥／菅波冬悟 BS 0kg 1’36.394
9 2 Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス 加藤寛規／柳田真孝 YH 0kg 1’36.440
10 10 GAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R 星野一樹／石川京侍 YH 0kg 1’36.456
11 25 HOPPY team TSUCHIYA HOPPY Porsche 松井孝允／佐藤公哉 YH 0kg 1’36.542
12 88 JLOC JLOC ランボルギーニ GT3 小暮卓史／元嶋佑弥 YH 0kg 1’36.750
13 18 TEAM UPGARAGE UPGARAGE NSX GT3 小林崇志／松浦孝亮 YH 0kg 1’36.909
14 7 BMW Team Studie×CSL Studie BMW M6 荒聖治／山口智英 YH 0kg 1’36.911
15 244 Max Racing たかのこの湯 RC F GT3 三宅淳詞／堤優威 YH 0kg 1’36.924
16 34 Modulo Drago CORSE Modulo KENWOOD NSX GT3 道上龍／J.パーソンズ YH 0kg 1’36.926
17 9 PACIFIC-D’station Racing PACIFIC NAC D’station Vantage GT3 藤井誠暢／篠原拓朗 MI 0kg 1’36.948
18 4 GOODSMILE RACING＆TeamUKYO グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝／片岡龍也 YH 0kg 1’36.960
19 21 Audi Team Hitotsuyama Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端伸太朗／近藤翼 YH 0kg 1’37.075
20
360
TOMEI SPORTS
RUNUP RIVAUX GT-R
青木孝行／田中篤
YH
0kg
1’37.089
21 87 JLOC T-DASH ランボルギーニ GT3 高橋翼／山田真之亮 YH 0kg 1’37.131
22 30 apr TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 永井宏明／織戸学 YH 0kg 1’37.212
23 5 TEAM MACH マッハ5G GTNET MC86 マッハ車検 坂口夏月／平木湧也 YH 0kg 1’37.432
24 31 apr TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 嵯峨宏紀／中山友貴 BS 0kg 1’37.625
25 60 LM corsa SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 吉本大樹／河野駿佑 MI 0kg 1’37.711
26 48 NILZZ Racing 植毛ケーズフロンティア GT-R 田中優暉／飯田太陽 YH 0kg 1’37.961
27 33 X Works エヴァRT初号機 X Works R8 S.トン／佐々木孝太 YH 0kg 1’38.025
28 35 arto Ping An Team Thailand arto RC F GT3 S.ウォーキンショー／M.ベッシェ YH 0kg 1’38.166
29 50 Arnage Racing ARNAGE AMG GT3 加納政樹／安岡秀徒 YH 0kg 1’39.250
30 22 R’Qs MOTOR SPORTS アールキューズ AMG GT3 和田久／城内政樹 YH 0kg 1’40.138
