NCダイノスのナ・ソンボムがポスティング公示 今季34本塁打

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンは日本時間12月10日、韓国プロ野球のNCダイノスが羅成範(ナ・ソンボム)外野手を正式にポスティング公示したことを伝えた。ヘイマンは「オールスター・ゲーム選出6度、ゴールデングラブ賞2度、通算打率.317、出塁率.384、長打率.542」とナの実績を紹介。スコット・ボラスが代理人を務めており、メジャー全30球団との交渉期限は日本時間1月10日の午前7時となっている。韓国球界のスラッガーのメジャー移籍は実現するだろうか。

ナは当初、2019年シーズン終了後のメジャー移籍を目指していた。ところが、2019年は右膝に重傷を負い、23試合に出場したところでシーズン終了。打率.366、4本塁打、OPS1.089という好成績を残していたが、メジャー移籍を断念せざるを得なかった。今季は復活を遂げ、130試合に出場して打率.324、34本塁打、112打点、OPS.987をマーク。ただし、前年の故障の影響で指名打者と右翼手を兼任するような形となり、故障前の6シーズンで平均15個を記録していた盗塁数も3個へ激減した。

2014年から5年連続で打率3割、20本塁打、90打点以上をマークするなど、打撃面については韓国球界でトップクラスの実力を誇っているが、メジャーでどこまで通用するかは未知数。右膝の故障の影響により走塁面と守備面に大きな期待はできないため、メジャー球団との交渉では苦戦を強いられるかもしれない。「指名打者が適任」と判断されれば、「ユニバーサルDH」の動向次第では、移籍先がアメリカン・リーグの球団に限定されてしまう可能性もある。

データサイト「FanGraphs」はナについて「大きなインパクトを与える選手にはならないだろう。メジャーの速球に対応できれば、対右腕用のプラトーン要員になれるかもしれない」と分析。契約規模については「6ケタ(要するに100万ドル未満)の1年契約」と予想した。条件次第では残留を選択する可能性もあるが、敏腕代理人・ボラスの手腕にも注目したい。

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