異国感じる金唐革 長崎歴文博で特集展

当時の異国趣味を感じる金唐革作品が並ぶ特集展=長崎市、長崎歴史文化博物館

 江戸期にオランダ船で日本に持ち込まれた装飾革・金唐革(きんからかわ)を紹介する特集展「金唐革の世界」が長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館特集展示室(2階常設展示室内)で開かれている。20日まで。
 金唐革は、子牛などの皮をなめして箔(はく)を貼り、型押しして付けた植物や動物などの模様に彩色してできる。ヨーロッパで邸宅の壁面装飾や家具などに使われ、特にオランダでは特産品として制作された。
 17世紀から日本にももたらされ、金唐革を加工した煙草(たばこ)入れや巾着などの小物が異国趣味の流行とともに人気を集めたという。
 同展では金唐革を絵画のように額装したパネルやびょうぶ、小物など約30点を展示。「金唐革」と記された江戸期の輸入帳簿などの古文書も紹介している。
 担当者は「まずは金唐革について知ってもらい、オランダとの交流の深さも感じてほしい」としている。

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