今高級Lサイズミニバンのトヨタ アルファードが売れている。販売台数は以前人気で先を越されていたヴェルファイアを大きく引き離し、さらに、コスパに優れたコンパクトカーや軽自動車を押しのけて上位にランクインするなど、2020年存在感を示した車種の1台と言っても良いだろう。なぜ高価格帯のアルファードが今売れているのか、首都圏のトヨペット店で話を聞くことができた。
アルファードが大人気の理由を販売店に聞いてみた!
最新の販売台数ランキングで3位
一般社団法人日本自動車販売協会連合会(以下自販連)が発表している通称名別の販売台数を見ると、アルファードは2020年11月は10109台を販売し、登録車では同じくトヨタのヤリスやライズに次いで第3位。また、一般社団法人 全国軽自動車協会連合会が発表している軽自動車の販売台数と合わせた総合ランキングでは、総合5位のダイハツ タントに続く6位となり、低燃費とコスパを重視した軽自動車やコンパクトカーの中に割って入るほどの人気となっている。
ヴェルファイアと圧倒的な差
また、現行型の前期モデルまでは、ヴェルファイアの方が多く売れていたが、2018年のマイナーチェンジでアルファードがフロントフェイスの意匠を変更すると立場は逆転。2020年11月、ヴェルファイアの販売台数は1241台にとどまり、アルファードとの差は8倍以上に広がってる。
なぜ今高額モデルでアルファードが売れているのか、そして、ヴェルファイアとの差がここまで広がったのにはどんな理由があるのだろうか?
その疑問を解決するべく、首都圏にあるトヨペット店の営業マンに話を聞いたところ、いまアルファードが売れている主な要因が見えてきた。
全店併売と車種統合がアルファードの追い風に
アルファードが売れているというのは、販売現場でもはっきりと感じているようで、やはり2020年から全店併売になったことが大きいのではないかとのこと。話を聞いた営業マンの話では、それまでヴェルファイアを販売してきたネッツ店でもアルファードを選ぶユーザーが圧倒的に多いという。
車種統合でヴェルファイアのリセールに危機感
また、「車種統合によってヴェルファイアが消滅する」という見方をしているユーザーが、ヴェルファイアではなくアルファードを選んでいるようだ。一般的に名前が消滅すると、手放すときのリセールが下がるとされており、ヴェルファイアに思い入れがない限り、アルファードを選択するのは自然な感覚と言えるかもしれない。
話をしてくれた営業マンも、近いうちにヴェルファイアがなくなるという認識で話をしているという。
ただしヴェルファイアが消滅するか否かについて、2020年12月時点でトヨタからの公式の発表はない。