コロナ禍で「家飲み」後の飲酒運転増 住宅街の警戒強化

夜間に検問を実施する警察官=西彼時津町日並郷

 年末の忘年会シーズンを控え、長崎県警は飲酒運転根絶に向けた取り締まりを強化している。今年は新型コロナウイルスの感染拡大により、外出しての飲酒が自粛傾向にある中、自宅で飲んだ際の飲酒運転が増えているとして警戒を強めている。

 県警交通指導課によると、今年の飲酒運転による人身事故(10月末現在)は21件(前年同期比25件減)、死者2人(同1人減)、負傷者26人(同45人減)。いずれも減少している。しかし飲酒運転による人身事故は今年1~5月が5件だったのに対し、6~10月は16件。県警は新型コロナ流行による緊急事態宣言が影響したとみている。
 同課によると、今年は「家飲み」後、買い物に出掛けるための飲酒運転が多い。例年、県警は飲み屋街周辺を中心に警戒するが、今年は住宅街周辺の取り締まりも強化している。
 11月下旬には、県下一斉飲酒取り締まりを主要幹線道路など15カ所で実施。無免許や携帯電話使用など道交法違反容疑で23件を摘発したが、飲酒運転はなかった。森崎辰則交通部長は「年末に向けてさらに事故が増えることが考えられる。県民の皆さんにも飲酒運転撲滅に向けて協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

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