沖縄 新たに19人がコロナ感染、2人死亡 医療崩壊へ警鐘、対策徹底を呼び掛け

 玉城デニー知事は14日の記者会見で、病床の逼迫(ひっぱく)で「医療崩壊」が起こる恐れに言及した。例年、沖縄県内病院の病床利用率は12月が最も低く、年明け1~2月に高まる傾向がある。今年は新型コロナの影響で病床の状況が深刻となっている。県医師会の安里哲好会長は、最大級の警戒と対策徹底を呼び掛けた。

 県医師会は14日の会見で、新型コロナの入院患者数に関する見通しを示した。今後も1日当たり40~50人の新規感染者が出る場合、2週間後に予想される入院患者数は現在より50人程度増える。この水準について、県立中部病院の高山義浩医師は「医療崩壊になりかねない数字だ」と警鐘を鳴らした。1日の新規感染者を10人程度に抑え込めば「冬を乗り越えられる」とした。 県が14日に発表した県内の新規感染者数は、10代から90代までの男女19人だった。病床占有率は84.9%となった。南部保健所管内の90代女性と、豊見城市の90代男性が亡くなった。那覇市内の学習塾では同日までに計8人が感染し、県は38例目のクラスター(感染者集団)に認定した。37例目のクラスターとなった那覇市のコールセンターは、新たに4人の感染が確認され、計19人となった。米軍関係は13日に2人、14日に1人の感染が報告された。

© 株式会社琉球新報社