アストロズ・ベイカー監督 投手補強を優先する方針を明言

FAとなったジョージ・スプリンガーの去就が注目されるアストロズだが、ダスティ・ベイカー監督は投手補強を優先すべきと考えているようだ。シーズン終了時以来のZOOM会見に応じたベイカーは「いつも言っていることだけど、投手というのは何人いても十分ではないんだ」と語り、投手の層を厚くすることの重要性を強調。ブルペンの補強を検討していること、先発ローテーションのコマを補充するための補強を行う可能性があることなどを明らかにした。

今季のアストロズ投手陣はエース右腕のジャスティン・バーランダーを筆頭に故障者が続出したが、ベイカーが経験不足の若手ばかりが並ぶ投手陣をなんとかやりくりするなかでクリスチャン・ハビアー、エノーリ・パレイデス、ブレイク・テイラーといった投手たちが台頭。メジャー3年目のフランベル・バルデスは先発ローテーションの柱へと成長し、サイ・ヤング賞の投票では5位票を1票獲得した。

今年9月末にトミー・ジョン手術を受けたバーランダーは来季全休が確実だが、現有戦力のままでもバルデス、ザック・グレインキー、ランス・マカラーズJr.、ホゼ・ウルキディ、ハビアーの5人で先発ローテーションを形成することはできる。ブルペンも今季12セーブを挙げたライアン・プレスリー、今季の出場を辞退したジョー・スミスの両ベテランに加え、今季貴重な経験を積んだ若手が多くいる。必要最低限の戦力は揃っているように見えるが、「今はブルペンの強化を第一に考えている。それが終われば野手とか先発投手に目を向けるだろう」とベイカーは語る。

もしプレスリーをセットアッパーに戻すのであれば、クローザーの補強が必要となる。同地区ライバルのアスレチックスからFAとなったリアム・ヘンドリックスに興味を示しているとの報道もあり、クローザーの獲得が検討されているのは間違いなさそうだ。ベイカーは「今後数週間以内にいくつかの動きがあると思う。大物選手の契約が決まり始めれば、より多くの動きが生まれるだろう」と移籍市場の展望を口にした。

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