レッズ 先発右腕・グレイのトレード放出への動きが本格化

「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマンによると、レッズは先発右腕ソニー・グレイのトレードでの放出に向けて「熱心に動いている」という。先月「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールはレッズがグレイの放出に前向きであることを報じていたが、その時点では本当に放出を考えているのか、市場のニーズを調査しようとしているだけなのか、レッズの目的がハッキリしていなかった。しかし、シャーマンによると、どうやらレッズは本格的にグレイの放出を検討しているようだ。

レッズは今季の先発投手陣から最優秀防御率&サイ・ヤング賞のトレバー・バウアーがフリーエージェントとなり、レッズが再契約できる可能性は低いと見られている。そのため、バウアーの流出が決定的な状況でグレイの放出を検討していることは、驚きとともに報じられている。グレイの契約はあと2年、球団オプションを含めるとあと3年残っており、年俸は2021年と2022年が1000万ドル、2023年が1200万ドルと決して高額ではない。

現在31歳のグレイは、移籍1年目の2019年に31試合に先発して175回1/3を投げ、11勝8敗、防御率2.87、205奪三振の好成績をマーク。アスレチックス時代の2015年以来4年ぶり2度目となるオールスター・ゲーム選出を果たし、サイ・ヤング賞の投票でも7位にランクインした。今季は開幕からの7先発で5勝1敗、防御率1.94の好スタート。9月に防御率8.79と急失速したが、シーズン通算では11先発で56回を投げ、5勝3敗、防御率3.70、72奪三振とまずまずの成績を残した。

年俸が高額ではないうえに、先発2~3番手として十分な活躍を期待できるため、レッズが無理に放出を検討する理由は見当たらない。対価として上質な有望株を得ることが目的なのだろうか。なお、レッズは遊撃手の補強を最優先に考えていることが報じられており、フランシスコ・リンドーア(インディアンス)やトレバー・ストーリー(ロッキーズ)がトレードでの獲得候補に挙げられている。インディアンスまたはロッキーズに先発投手を必要としているチームを含めた三角トレードへ発展する可能性もありそうだ。

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