「6秒ルール」で虐待防ぐ 実体験など講演・松浦市

アンガーマネジメントなどについて講演する島田さん=松浦市文化会館

 長崎県松浦市人権講演会(市、市教委主催)は13日、同市志佐町の市文化会館であり、一般社団法人児童虐待防止機構オレンジCAPOの島田妙子理事長(48)が「子どもたちの笑顔を守るために私たちにできること」と題して講演した。
 島田さんは幼少期に両親が離婚。兄2人と共に児童養護施設に預けられた。その後、再婚した父親に兄たちと引き取られたが、父や継母から虐待を受け何度も命を落としかけたという。
 講演では、虐待の実体験や、子育てや夫の両親の介護で精神的に追い詰められていた時期を振り返りながら、アンガーマネジメント(怒りの感情のコントロール)について説明した。
 島田さんは「怒りが沸点に達したら、深呼吸し6秒間待つだけで冷静さを取り戻せる」と「6秒ルール」を提唱。「誰にでも簡単にできる知恵を多くの人に広めることで、虐待の被害者だけではなく、加害者となって苦しむ大人も救いたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社