リノベーションで畳をおしゃれに|和モダンなリノベ事例と費用相場を解説

畳のある部屋にあこがれて和室を設置したものの、使い方に悩んでいるという方も少なくありません。そんなときは、和室をリノベーションして理想の空間に仕上げるのがおすすめです。

現在は、畳を活かしたおしゃれな和室や琉球畳、リノベーション畳を活用した和モダンな部屋が人気を集めています。

今回は、畳を活用したリノベーション術、和モダンな空間に仕上げる際の費用相場などを紹介します。

和室を活かす、おしゃれなリノベーションとは

畳のある和室を設けたものの、うまく使いこなすことができず持て余している家も少なくありません。

そんなときは、和室のリノベーションがおすすめです。思い切って和室を洋室に作り変えることもできますが、できるだけ和のテイストを残したいという方もいます。

こちらでは、和室を活かしたリノベーションのポイントを解説します。

いぐさ畳以外の畳を導入する

和室の雰囲気を活かしたままリノベーションするのであれば、いぐさ畳以外の畳を導入するのがおすすめです。いぐさ畳には値段が手ごろ、香りがいいといったメリットがありますが、一方で下記のようなデメリットがあります。

  • 直射日光によって日焼けして変色する
  • ダニや虫が発生する
  • カラーバリエーションが少ない

そこで近年は、いぐさ畳のデメリットを補ったさまざまな畳が人気を集めています。琉球畳やカラーバリエーションのあるリノベーション畳など、テイストの異なる畳にリノベーションするだけでも、部屋の雰囲気を大きく変えられます。

壁紙クロスを同時に見直す

和室の壁は、柱を外に露出させる真壁づくりが一般的です。和室の雰囲気を強く残すのであればそのままでもいいですが、和モダンな空間を目指すのであれば柱が見えないよう工夫しましょう。

真壁の上に石膏ボードを重ね、表面に壁紙クロスを張る方法が主流です。また、壁に手を加えたことで天井が浮いて見える場合は、同様の方法で天井にもクロスを張りましょう。

畳のリノベーション事例

japanesetatamiさんのインスタグラムより

以前は畳といえば和室のイメージでしたが、近年はさまざまな種類の畳が登場していることもあり、居住空間の一部にあえて畳を使用したリノベーションが人気です。

個性的なカラーや柄の畳を配置したり、階段の踊り場下のデッドスペースに畳を敷いてワークスペースにしたりと、活用方法は無数にあります。こちらでは、畳を使用したリノベーション事例を紹介します。

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琉球畳を導入してモダンな和室づくり

モダンな和室づくりには、琉球畳がおすすめです。琉球畳とは、縁のない半畳サイズの畳を市松模様状に敷いたものを指します。琉球で栽培されていた「七草イ」を使用することからこの名がつけられています。経年変化によって柔らかくなり、手触りが優しくなっていくのが特徴です。

一般的ないぐさ畳とは異なりカラーバリエーションが豊富なため、コーディネートしやすいのも魅力です。リビング横の小上がりや来客時の応接スペース、書斎など家中どこでも活躍できます。

豊富なカラーの畳を活用する

最近は、多くのカラーバリエーションが用意された、半畳タイプのリノベーション畳が登場しています。ブラックやグレー、アイボリー、グリーン、イエローなど10種類ほどのカラーが展開されているため、好みのものを選べます。

リノベーション畳を使用する場合は、2種類の色を選んで市松模様に配置するのが人気です。色の選択次第ではポップな部屋にすることも、落ち着いたモダンな雰囲気の部屋にすることもできます。

本格的な畳より導入コストも安く、日焼けの色落ちにも強い点がメリットです。

リビングに畳を取り入れて落ち着ける空間に

「リビング=フローリング」というイメージが強いですが、一部に畳を取り入れると落ち着いた空間になります。旅館のような雰囲気を毎日の暮らしで味わうことができ、日々の生活で疲れた体を癒してくれます。

和洋折衷のデザインを取り入れる際は、取捨選択が重要です。畳以外の内装をすべて洋風にするほか、和室のように柱を残す方法もあります。

テレビや机、ソファなど、その他の家具との組み合わせを考えながら理想のデザインを追求しましょう。

低めの小上がりでスペースを広く見せる

隣り合った和室とリビングは、あえて一体化して、部屋の一角に半独立した低めの小上がりを設ける手法が人気です。

段差を強調した小上がりにすることで、ベンチのように腰掛けることができ、畳を配置すれば和室の雰囲気も残せます。また、小上がりであれば高さがそれほどなく、空間全体を広く見せることができるのも魅力です。

小上がりの床下部分には、収納を設けてみましょう。普段あまり使用しないアイテムや、来客用の布団などをすっきりと収納できます。

リビングに畳コーナーを作る。スペースを活用しておしゃれな間取りに大変身

白×チェックを取り入れて北欧テイストな和室に

rin_kirahomeさんのインスタグラムより

和室を北欧テイストに仕上げたい場合は、クロスや小物に白×チェックの柄を取り入れましょう。和室のレトロさが軽減され、北欧インテリアのようなスタイリッシュで洗練された雰囲気になります。

無垢材×畳でカジュアルなスタイル

淡いカラーの畳は、シンプルな無垢材とも相性抜群です。本格的な和室のような堅苦しさがなくなり、カジュアルで温かみのある部屋に仕上がります。ゲストルームや子ども部屋、和室に慣れた年配の親戚が泊まるスペースとして活用するケースが多いようです。

畳と照明とのバランスを整える

畳を設置したスペースは、照明とのバランスを整えることも大切です。部屋の雰囲気によっては、一般的なデザインのシーリングライトでは浮いて見える可能性があります。

レトロなデザインのペンダントライト、昔ながらの吊り下げ照明など、イメージしている部屋の雰囲気にマッチした照明を選びましょう。

畳リノベーションの費用相場・工期

和室を本格的にリノベーションするとなると、基本的にDIYで対応することはできません。リノベーション会社に相談するのが一般的ですが、費用相場や工期の長さが気になるところです。

こちらでは、和室をリノベーションする際の費用相場や工期について解説します。

畳リノベーションの費用相場

和室をリノベーションする際の費用は、どこまで手を加えるかで変わってきます。畳の張り替えや壁紙、天井のクロスを交換する程度のリノベーションであれば、20万円以下で施工可能です。

押入れを撤去してクローゼットにする場合や掘りごたつを設置する場合、リビングの一角に和室を新設するリノベーションは、30万円以上の費用が必要です。

また、和室全体を洋室へ作り変える場合には、50万円を超えるケースも珍しくありません。間取りの変更をどの程度行うか、柱を撤去する必要があるかなどによって費用が上下します。リノベーション会社に問い合わせる際、必ず見積もりを出してもらいましょう。

和室リフォームの費用相場は? 畳や壁を張り替えて和モダンな空間にリノベーション

工期は部位や範囲によって異なる

費用と同様、和室のリノベーションにかかる工期は手を加える部位や範囲によって変化します。

一般的な和室である8畳間を想定すると、畳の張り替え工事には3~5日必要です。床や壁紙、天井のクロス、建具など、内装一式を変更する場合は1~2週間が目安です。

また、和室を完全に洋室へ作り変える場合や、リビングと一体化させるリノベーションを行う場合は、間取り変更が必要になるため工期が数カ月かかることも。

LDKが生活の中心となっている家では不便を強いられるため、工事中は短期賃貸マンションへ引っ越すなどの工夫が必要です。

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畳のリノベーションで考慮すべきこと

リノベーションで和室や畳のスペースを設ける場合は、使用用途や必要性について十分に検討することが大切です。

こちらでは、畳を導入するメリット、デメリットを解説するとともに、リノベーションで畳を設置する際に考慮すべきことを紹介します。

畳を導入するメリット

以下では畳を導入するメリットを紹介します。

足腰に優しく、子どもの遊び場に最適

畳はフローリングに比べて柔らかい素材で作られているため、小さな子どもが動き回ってもケガをしにくいという特徴があります。足腰にも優しく、お年寄りのいるご家庭にもおすすめです。

また、畳は直接座ることを想定しているため、床に座って遊ぶことの多い子どもの遊び場としても最適です。

吸音性が高い

畳には多くの空気が含まれていて、遮音性や吸音性を高める役割を果たしています。

さらに、畳に使用されるいぐさには衝撃音を和らげる効果もあり、小さな子どもが走り回っても足音が響きにくいという特徴があります。

来客用のスペースとして活用できる

畳を使用した部屋は、汎用性の高さが売りのひとつです。和室に多くの物品や家具を配置することはほとんどないため、来客時の寝室やリビング以外のくつろぎ空間、子どもの遊び場など幅広い用途に活用できます。

一般的な洋室を来客時の寝室にするためにベッドを置いてしまうと、普段はまったく使用できない部屋になってしまいます。この点、和室であれば来客時のみ寝室として利用し、普段は布団を敷かずにリラックススペースとして利用するといった工夫も可能です。

畳を導入するデメリット

以下では畳を導入するデメリットを確認します。

フローリングと比べて傷みやすい

畳の最大のデメリットは、フローリングと異なり傷みやすい点です。畳は日差しに弱く、長時間放置していると日焼けしてしまいます。経年劣化も目立ちやすいため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

また、畳自体が柔らかい素材でできているため、重量のある家具や長時間物を置いていると跡がついてしまいます。

定期的に家具の配置を変えることができればベストですが、難しい場合はある程度の損傷を覚悟する必要があります。

張り替えは業者へ依頼する必要がある

畳は定期的に裏返しや表替え、交換などのメンテナンスが必要です。3~4年に1回これらの作業を行うのが一般的ですが、その際はDIYで行うのが難しく、業者に依頼する必要があります。一定の費用もかかるため、負担に感じる方もいます。

コストがかかる

上記の畳に関するデメリットをひと言で説明すると、「コストがかかる」といえそうです。リノベーション費用はもちろん、メンテナンス費用や交換費用が必要になります。一方で、コスト面さえクリアできれば、畳を導入するメリットを存分に受けられます。

マンションでリノベーションするときは管理会社に申請が必要

戸建てであれば和室に限らず自由にリノベーションできますが、集合住宅である分譲マンションの場合は一定の制約がかかります。

分譲マンションの室内(専有部分)は基本的に自由にリノベーションできますが、なかには管理会社や管理組合に申請するよう管理規約で定めているマンションもあります。

申請をせずにリノベーションを行うと、後々トラブルになる可能性があるため、マンションでリノベーションを行う際は事前に管理規約を確認しましょう。

賃貸の場合はリノベーションが難しい

上記はあくまで分譲マンションの話であり、賃貸物件に住んでいる場合は、基本的にリノベーションはできません。所有権はあくまで建物のオーナーにあり、入居者は借りているだけにすぎないためです。

仮にリノベーションが許可された場合であっても、退去時には元に戻す(原状回復)よう請求されるのが一般的です。無断でリノベーションを行いトラブルになることがないよう、まずは管理会社やオーナーに相談してみましょう。

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畳からフローリングにリノベーションするときの費用相場

和室全体に手を加える本格的なリノベーションが予算的に難しい場合でも、畳からフローリングに張り替えるだけで部屋の雰囲気を大きく変えられます。

畳からフローリングへのリノベーション費用は、フローリングの種類と部屋の広さによって変化します。以下の表を参考にしてください。

複合フローリングとは、成形した木材の繊維板や合板に化粧シートを張り合わせたもので、価格が比較的安く品質が安定しているのが特徴です。ただし、天然素材ではない分、質感に欠けるともいわれています。

無垢フローリングは天然の木材を使用したフローリング材で、木材の持つ独特な風合いを楽しむことができ、経年変化を楽しめるのが魅力です。

一方、天然素材のため反りやきしみが生じたり、メンテナンスに手間がかかったりといった注意点があります。

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