「平和と祈りのイルミ」点灯 長崎・浦上地区に新たな冬の風物詩

山里小ブラスバンド部の演奏もあった「平和と祈りのイルミネーション」点灯式=長崎市、天主公園

 長崎市平和町の天主公園で19日、「平和と祈りのイルミネーション」の点灯式があった。愛と平和を表現したイルミネーションを市の新しい冬の風物詩にしようと、平和町商店街振興組合を中心につくる市民団体「浦上平和プロジェクト」が初めて企画した。
 原爆で浦上天主堂は崩壊、信徒約8500人が犠牲になった浦上地区。復興した歴史を踏まえ、天主堂の石垣(長さ約70メートル)と、近くの同公園内に設けたハート形のオブジェ(高さ約3メートル)などに発光ダイオード(LED)電球を飾り付けた。来年1月上旬まで日没から午前1時までライトアップする。
 点灯式には住民ら約150人が集まった。同組合理事長で同プロジェクト会長の城尾昭寛さん(71)は「浦上を光りがあふれ、希望に満ちた、平和発信の拠点としてふさわしい町にしたい。また新型コロナウイルスの影響で困難に直面している人への癒やしやエールになれば幸い」とあいさつ。地元の市立山里小ブラスバンド部はクリスマスソングなどを披露した。
 同プロジェクトは毎年この時期にライトアップし、商店街や付近住宅など地域全体にイルミネーションの輪を広げていきたいとしている。

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