長崎、佐世保でクラスター 新型コロナ 県内最多35人感染 24日

新型コロナウイルス感染者の入院状況(23日午後7時現在)

 長崎、佐世保両市と県は24日、計35人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。県内の1日当たり感染公表数は過去最多を更新し、累計492人となった。長崎市の井上病院と佐世保市の個人宅で、感染者5人以上のクラスター(感染者集団)が発生した。

 長崎市の感染者は過去最多の18人。入院患者4人の感染が判明していた井上病院では、新たに10~20代の医療従事者4人と入院患者ら2人の感染が分かり、同病院関連の感染者は計10人となった。職員や患者ら500人超の検査は終わりつつあるという。
 既に感染者が1人ずつ出ていた日赤長崎原爆病院と虹が丘病院では、感染は広がっていないという。
 市は23日まで1週間の市内の新規感染者数が、人口10万人当たり15人を超え、都道府県単位なら「感染拡大地域」に相当する水準だと明らかにし、県外との往来や飲食店利用時の感染対策徹底を呼び掛けた。「ふれあいセンター」や「老人憩いの家」など高齢者の利用が多い39施設を29日から当面閉鎖することも決めた。
 佐世保市の感染者も過去最多の10人。40~60代の学校関係者や漁業などの男女5人は、市内学校関係の感染者らと15日に個人宅で会食していた。この家での感染者は計7人となった。
 病院で勤務中に感染者と濃厚接触した50代女性看護師や高齢者福祉施設の90代女性入所者、40代男性海上自衛官の感染も分かった。
 ほかの感染者は西海市2人、大村市と南島原市各1人、西彼長与町3人。西海市の2人はクラスターが発生した「長崎セント・ノーヴァ病院」の関係者で、同病院関連の感染者は計18人となった。大村市の1人は陸上自衛隊大村駐屯地の20代男性自衛官だった。
 一方、長崎市桜木町の国立病院機構長崎病院は、21日に職員1人の感染が判明し、接触した可能性がある患者49人、職員27人全員の陰性を確認したと、24日までにホームページで公表した。
 また、十八親和銀行は24日、長崎市役所支店に勤務する職員1人の感染が判明したと公表した。


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