【柔道全日本選手権】東京五輪代表の向 まさかの3回戦敗退「甘くなかった」

敗れた向

体重無差別で柔道日本一を決める全日本柔道選手権が26日、東京・講道館で行われ、初出場の東京五輪男子90キロ級代表の向翔一郎(24=ALSOK)は3回戦敗退で終わった。

2回戦から登場し、腕がらみで見事に一本勝ちを収めたものの、続く大田彪雅(23=旭化成)相手に大苦戦する。得意の背負い投げを何度も試みるも不発に終わり延長に突入すると、7分13秒、スタミナが切れたところで払い腰を決められ万事休す。畳の上で大の字となり天井を見つめた。

試合後には開口一番「そんなに甘くなかったです。初戦から強くて、(3回戦に)勝ったとしても次動けなかった」と苦笑い。だが、続けて「経験できたのは良かった。(来年1月の)マスターズに向けて、言ったらちょっと豪華な乱取りみたいなものじゃないですか」と〝柔道界の異端児〟らしさ全開で語った。

コロナ禍で久々の試合となったが「こういう中で出場できたことは誇り。五輪が開催されるか分からないが、自分はできることを願ってやるだけ。今しかできないことはいっぱいある」と来夏の大一番へ視線を向けた。

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