東京五輪へ 内村、種目別鉄棒に手応え 陸上勢は廣中が最有力

主な出場内定選手と主な出場有望選手

 東京五輪の競技開始まで、あと201日。日本代表選考レースも、再び本格化していく。ある程度、候補選手が絞り込まれてきている中、まだ多くの長崎県勢に出場の可能性は残されている。
 筆頭は体操男子個人総合2連覇中の内村航平(リンガーハット、諫早市出身)。種目別の鉄棒に専念して手応えをつかんできた。昨年12月の全日本選手権は、H難度の離れ技「ブレトシュナイダー」を決める演技で優勝。世界選手権過去3大会の優勝得点を超える15.700点を記録して“キング”復活を印象付けた。
 陸上勢は女子5000メートルの五輪参加標準記録を突破している廣中璃梨佳(日本郵政グループ、大村市出身)が最有力。昨年12月の日本選手権での内定は逃したが、力強くレースを引っ張った。五輪代表最終選考となりそうな6月の日本選手権に照準を合わせていく。廣中のほか、男子三段跳びの山本凌雅(JAL、諫早市出身)、女子七種競技の山崎有紀(スズキ浜松AC、長崎市出身)も日本の各種目をけん引している。
 団体競技もそれぞれ代表の中心を担う選手がそろう。バスケットボールは男子の田中大貴(A東京、雲仙市出身)と女子の永田萌絵(トヨタ自動車、佐世保市出身)が有力候補。田中は攻守両面で代表に欠かせない存在に成長している。永田は5人制、3人制ともに代表候補入り。昨年12月は3人制の代表強化合宿に参加した。東京五輪の出場枠獲得が懸かる5月の五輪予選を目指す。
 ソフトボールの藤田倭(佐世保市出身)は「投打の二刀流」として期待される。昨年11月、所属先の太陽誘電を退団して心機一転を図る。バレーボール勢は3人が全日本チームに名を連ねる。特に女子でリベロの小幡真子(JT、九州文化学園高出身)は3季連続でチームの主将を務め、昨年12月の皇后杯全日本選手権優勝にも貢献した。
 パラリンピックも有力候補がめじろ押し。車いすバスケットボールは男子の鳥海連志(WOWOW、長崎市出身)、川原凜(ローソン、長崎市出身)の若手2人が日本チームで活躍している。
 約6カ月半後、何人の県勢が夢舞台に立てるか。各競技の選考レースから目が離せない。

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