MLB196発も3割程度が三振… 巨人新助っ人スモーク、データで見る特徴は?

巨人が契約合意を発表したジャスティン・スモーク【写真:Getty Images】

空振り&三振は多いが、当たれば一発長打の長距離砲

巨人が7日、獲得を発表したジャスティン・スモーク内野手。2017年にメジャーで37本塁打を放ち、2015年から5年連続で2桁本塁打を記録した大砲だ。2017年にはオールスターにも選ばれ、メジャー通算196本塁打の実績を誇る。ブルージェイズに在籍した2019年には年俸800万ドル(約8億5000万円)に達したバリバリのメジャーリーガーだった。

昨季はブルワーズとジャイアンツでプレーしたが、不振に終わった。36試合で打率.176、5本塁打15打点の成績にとどまり、オフにジャイアンツから放出されていた。昨季は苦戦したが、その実績は素晴らしいもの。では、このスモーク、データから見るとどんな選手なのだろうか?

メジャー通算196本塁打を放っている一方で、打率は総じて2割台前半と高くない。キャリア最多の37本塁打を放った2017年で打率.270だった。出塁率も3割台前半から半ばにとどまっている。三振の多さを示す「K%」が20%から30%で推移している。

また、ボール球へのスイング率を示す「O-Swing%」は20%台半ばとやや高め。また、スイングしたボールで空振りした率を表す「SwStr%」が平均して10%前後と高い。キャリアを通じて「BB%」は10%代半ばとまずまず。三振や空振りが多い一方で、当たれば一発長打というタイプといえそうだ。

スイッチヒッターで左右に差はなし、ブレーキングボールがやや苦手

スイッチヒッターとしてプレーしてきたスモークだが、打席の左右で大きな成績の差はない。対右投手が3358打席で打率.227、155本塁打、対左投手は1392打席で打率.234、41本塁打。本塁打率はやや左打席の方が高くなるが、打率や出塁率は変わらず、左右の苦手はなさそう。

球種別の打撃成績を見てみよう。フォーシームやツーシーム、カットボールといった「ファストボール」、スプリットやチェンジアップなどの「オフスピードピッチ」、スライダーやカーブといった「ブレーキングボール」で分けてみると、スモークが総じて得意とするのは「ファストボール」と「オフスピードピッチ」で「ブレーキングボール」はやや苦手としている。

例えば、キャリア最高の成績を残した2017年では「ファストボール」で打率.289で24本塁打、「オフスピードピッチ」は打率.260で7本塁打となっているのに対し、「ブレーキングボール」は同じ7本塁打を放っているものの、打率.247と若干数字は落ちる。2016年は.158、2018年も.177と“3球種”の中で最も低くなっており、落ちるボール系はやや苦手という形となっている。

メジャーでは一塁手と指名打者でしか出場がなく、DH制のないセ・リーグの巨人では一塁手で起用されることになりそう。2016年から4年連続で100三振以上を喫しているスモーク。打率や出塁率に関しては過度な期待は出来なさそうだが、そのパンチ力は相手球団にとっては脅威となりそうだ。(Full-Count編集部)

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