ヘタフェ移籍のMF久保建英 守備力向上なければ…新天地でも苦戦必至

MF久保建英

日本代表MF久保建英(19)が〝都落ち〟からの復活を目指している。スペイン1部で上位を争うビリャレアルをわずか半年で退団し、中堅クラブの同1部ヘタフェに移籍して出直すことが正式に決まった。

スペイン1部マジョルカ(現2部)でリーグ4得点4アシストと活躍した昨季の活躍を引っさげ、スペイン国内外約30クラブの争奪戦の末、ビリャレアルにステップアップ。しかし、開幕から定位置をつかめず、リーグ戦は13試合無得点で先発はわずか2試合にとどまり、入団時に「これが最高の選択だったことを証明したい」との意気込みと真逆の現実に直面した。

出場機会を求めて退団を決断したとはいえ、新天地で輝ける保証はどこにもない。ポイントは守備力向上と言えそうだ。

ヘタフェが採用するフィジカル的な守備を中心とした戦術は、高い技術を駆使したプレーを得意とする久保にとって苦手な部類。ビリャレアルでもウナイ・エメリ監督(49)から試合中に何度も叱責されたこともある。本人もヘタフェのチーム状況は承知の上だろうが、ディフェンス面で貢献しなければ再び出番を失う可能性すらある。

幸い攻撃面では、マジョルカでチームメートだったFWクチョ・エルナンデス(21)が在籍しており、1月移籍の短い準備期間でもフィットできそう。ただ苦手分野を克服しなければ、Rマドリード復帰も遠のくばかり。〝日本の至宝〟は、試練の移籍を大成へとつなげられるか。

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