大型潮流発電機を公開 2月五島で実証実験 九電みらいエナジー

公開された発電機。プロペラの直径は約18メートル=長崎港小ケ倉柳埠頭

 長崎県五島市で国内初となる大型潮流発電の実証実験が始まるのを前に、プロジェクトリーダーの九電みらいエナジーは15日、発電機を報道陣に公開した。近く設置工事に取り掛かり、2月上旬から実証運転を始める。
 潮流発電は潮の満ち引きを利用して発電する方法。天候の影響を受けにくく、発電量が予測しやすい。発電機を設置する五島市の奈留瀬戸は最大毎秒3メートルと流速が速く、安定的な発電を見込めるという。
 発電機はイギリス製で出力500キロワット、高さ約23メートル、重さ千トン。発電機が到着した長崎港小ケ倉柳埠頭(ふとう)で、同社の寺﨑正勝常務取締役は「再エネを増やすためには海に目を向けていかなければならない。潮の流れで電気ができることを広く知ってほしい」と語った。
 実証実験は環境省の委託事業。発電量や環境に与える影響などを確認する。現計画で実証期間は本年度内だが、同社は10月まで延長するよう同省に申請中。同社は将来的に県内企業が設置や撤去、メンテナンス作業を担うことも期待している。


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