誰もいない駅で2時間は淋しい【木造駅舎巡礼09】釜石線06

※2016年11月撮影

トップ画像は、JR東日本釜石線土沢駅。2016年11月(・・・と言っても29日です)に花巻駅から釜石駅に向かった早朝の前面展望。レールに朝日が映っているのが気に入っています。列車交換で停車しました。

下りホームから花巻駅方面。上りホームの方が短い。

※2020年9月撮影

駅舎まで戻りました。

※2020年9月撮影

旧国鉄時代の縦型琺瑯駅名標、かなりいたんでいます。

※2020年9月撮影

改札口。エスペラント語の愛称がありました。

※2020年9月撮影

ガランと広い待合室。窓口は木材で覆われています。

※2020年9月撮影

土沢駅に着いたのが15時50分、次の花巻方面は17時43分なので2時間近く時間があります。待合室がホントに広い。左はトイレです。

※2020年9月撮影

駅舎正面の駅名は、出入口上のこれだけです。

※2020年9月撮影

駅舎出入口。駅名が小さくて暗いので読めませんね。

※2020年9月撮影

2016年(平成28年)早朝、列車交換で停車中に駅舎を撮りました。特に変化はしていないと思います。当時は業務委託駅で駅員さんがいました。事務部分に蛍光灯が点いています。とにかく寒かった。

※2016年11月撮影

駅舎前に「土沢駅発祥の地」の石碑。まぁ駅が移設されていないので当たり前だと思いますが。駅舎は、開業の1913年(大正2年)建造でしょうか。手入れが良いのか、あまり古色蒼然という雰囲気ではありません。

※2020年9月撮影

花巻出身の宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』は、最初に敷かれた岩手軽便鉄道をモデルにしています。その出発駅となったのがこの土沢駅、終点は花巻駅でした。

北東側から駅舎。駐輪場があります。

※2020年9月撮影

こちらは南西側。

※2020年9月撮影

県道を渡って駅舎。大きいです。

※2020年9月撮影

別の角度です。

※2020年9月撮影

萬鉄(よろずてつ)五郎さんという画家はほとんど知りませんでした。この地で生まれ、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科を卒業し、新しい美術表現を大正期に描いた画家です。茅ヶ崎で亡くなったのは、どなたかのエッセイで読んだ様な気がします。徒歩10分で「萬鉄五郎記念美術館」があります。時間はたっぷりあったのですが夕方近くになっても暑いのでパスしました。

※2020年9月撮影

帽子とコートが飾られている案内。宮澤賢治の詩「冬と銀河ステーション」に描かれた賑やかな「土沢の冬の市日」は町中心部の道路沿いで開かれていました。宮澤賢治は何度か徒歩で訪れたそうです。

※2020年9月撮影

駅舎前から釜石駅方面に引き込み線が見えます。

※2020年9月撮影

行ってみました。

※2020年9月撮影

閑かです。遠野方面の山が見えてしばらくぼんやりしてしまいました。

※2020年9月撮影

これでたった3駅でしたが釜石線の木造駅舎は終了です。この日は、北上駅まで行って宿泊。もちろん汗を流してからビールを飲みました。

【木造駅舎巡礼】は山陰本線に続きます。

(写真・文章/住田至朗)

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