名門ローマがルール違反で〝恥の上塗り〟

パウロ・フォンセカ監督(ロイター)

名門でもこんなミスを犯してしまうものなのか。19日(日本時間20日)に行われたイタリア杯5回戦で、ローマは延長戦の末、スペツィアに2―4で敗れ、タイトルへの道は閉ざされた。だが注目を浴びたのは、この敗戦の事実以前に、初歩的なルール違反を犯してしまっていたことだった。

試合は2―2で前後半の90分が終了。延長戦突入直後にDFジャンルカ・マンチーニ(24)がこの試合2度目の警告を受けて退場し、その1分後にGKパウ・ロペス(26)が一発退場処分を受けて2人少ない状況になった。そこでパウロ・フォンセカ監督(47)はDFロジェール・イバニェス(22)とGKダニエル・フザト(23)を投入。ローマは90分間で3人交代し、延長開始時にも1人交代しており、これで6人の交代を済ませた形となった。

新型コロナウイルスの影響もあって国際サッカー連盟(FIFA)の管轄大会などでは90分間で5人まで、さらに延長に突入した場合はもう1人交代させることができる規定が設けられている場合もあるが、実はイタリア杯ではこの〝6人目ルール〟が適用されていない。つまり、ローマはルール違反を犯していたというわけだ。これに気づかない審判団もどうかと思うが…。

試合は敗れているだけに大勢に影響はないが、記録上はローマの0―3敗戦になることが濃厚とされている。今季リーグ開幕戦でU―22チームの選手をトップチーム登録せずに起用したため、0―0の引き分けの試合を0―3の敗戦扱いとされているローマ。かつては元日本代表MF中田英寿、元イタリア代表の〝王子様〟こと、MFフランチェスコ・トッティも在籍した名門チームにとって、今季2度目の大チョンボとなった。

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