諫早東高に通級 県教委、新年度から設置 県央地区の県立高で初

 長崎県教委は20日、2021年度から県立諫早東高(諫早市)に、情緒などに障害がある生徒が通常学級に在籍しながら必要に応じて別室で指導を受ける「通級指導教室」を設置することを明らかにした。県央地区の県立高で通級指導教室の設置は初めて。定例教育委員会で宮﨑耕二特別支援教育課長が報告した。
 県教委によると、通級は県内の公立小中学校203校に217教室設置しているが、県立高では、五島南、中五島、島原翔南、鳴滝(定時制昼間部)、佐世保中央(定時制夜間部、同昼間部)の5校6教室にとどまっている。
 県立高の通級による指導実施要綱では、原則として1通級指導教室当たり10人程度の対象生徒が見込める場合、校長の要望で設置を検討し、教育委員会が判断するとしている。諫早東には、発達障害などの可能性から対人関係や行動面に課題がある生徒が複数在籍。昨年度から特別支援教育支援補助員を1人配置するなど指導体制が整っていることから設置を決めた。
 定例教育委員会では、21年度に県立佐世保特別支援学校(佐世保市)の北松分校を平戸市内に設置するため、県立学校管理規則の一部改正議案を原案通り可決。同市立田平中に北松分教室(小・中学部)を設置し、既に県立北松農業高(同市田平町)にある佐世保特別支援学校高等部北松分教室と組織的に統合して分校とする。

© 株式会社長崎新聞社