お風呂場のリフォーム期間はどのくらい? 工期を短くできるコツや業者を選ぶポイントを解説

10〜15年程度が耐用年数といわれるお風呂場は、長年使い続けていると土台の腐食やシロアリ被害などさまざまな問題が生じます。体を洗いリラックスする場所だからこそ、適切な時期にリフォームして清潔かつ快適に保つことが大切です。

この記事では、お風呂場のリフォームにかかる期間や工期を短くするコツ、依頼する業者選びのポイントを解説します。

お風呂・浴室のリフォーム期間は工事内容や住宅環境で異なる

お風呂や浴室のリフォームにかかる工事期間は、既存のお風呂が在来浴室なのかユニットバスなのか、リフォームで浴室をどう変えたいかによって異なります。

まずは、既存のユニットバスから新しいユニットバスへの交換、在来浴槽からユニットバスへの交換、在来浴槽から新しい在来浴槽への交換にかかる作業日数の目安を紹介します。

既存のユニットバスから新しいユニットバスへ交換

既存のユニットバスから新しいユニットバスへ交換する場合は、平均3〜4日間程度かかります。壁や天井、床を含めた全体のリフォームをする場合、具体的な工事内容・流れは、以下の通りです。

もともとユニットバスの場合はすでに壁に断熱材が入っていますが、必要に応じで断熱工事を行うこともあります。

バスタブのみの交換なら1日程度の短期で工事が終わることもありますが、スピーカーやテレビなど新たな機能を追加するための工事も行う場合は、5日以上と長期化する可能性があります。

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在来浴槽からユニットバスへ交換

在来浴槽からユニットバスに交換する場合は、4〜6日程度かかります。ただし、具体的な工事内容によって日数は変動するので、長く見て10日程度と考えましょう。具体的な工事内容と流れは、以下の通りです。

在来浴槽は壁や床にタイルを貼り付ける在来工法で作られており、壁に断熱材が入っていないことが多いので、タイルを剥がして浴室を解体したり、壁に断熱材を入れたりする必要があります。

さらに、土間(浴室の体を洗うスペース)の基礎工事ではコンクリートを固めるための養生期間が必要なので、既存のユニットバスから新しいユニットバスへの交換よりも手間が生じる分、時間と費用がかかります。

在来浴槽から新しい在来浴槽へ交換

在来浴槽から新品の在来浴槽への交換工事には、2週間以上かかることが多いです。設置するまでの工事の内容・流れはユニットバスへの交換とほぼ同じで、以下の通りとなります。

  • 養生シート設置など工事の事前準備
  • 既存のお風呂の解体工事
  • 土間の基礎工事
  • 水道工事や電気工事を含む配管工事

在来工法では断熱材は使わないことが多いですが、必要であれば断熱工事も可能です。上記の工事が終わると新しいお風呂の設置に入ります。

ユニットバスならすでに出来ている壁や床、天井、浴槽を現場に持ち込んで組み立てるだけですが、在来浴槽の造作では浴室の形やサイズに合わせ、現場で壁にタイルを貼り付けなければなりません。

そのため、ユニットバスへのリフォームに比べて引き渡しまでの期間が長期化しやすいのが特徴です。

新しいお風呂が設置できたら、内装工事や木工事、コーキング工事、ドアの取り付け、クリーニングの後、引き渡しが行われます。ユニットバスへのリフォームよりも工事の種類が多いことからさまざまな業者がかかわるので、その分費用もかかる点に要注意です。

浴室と洗面所を同時にリフォームする場合

浴室と洗面所を同時にリフォームする場合は、平均で3〜12日程度かかります。洗面所の工事内容は洗面台の交換が一般的です。希望によっては床や壁を張替えたり、照明を交換する場合もあるので、リフォームの規模によって工期は変わるので注意しましょう。

施工会社によってはお風呂場と洗面所をセットでリフォームするプランもあり、別々に行うよりも費用がおさえられます。また、セットで行うことで、お風呂場と洗面所のデザインを統一しやすいのでおすすめです。

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マンションか戸建てかで期間が異なることも

お風呂のリフォーム期間は、一般的に戸建ての方が短期間で終わる場合が多いです。マンションでは物資の搬入経路に階段やエレベーターが含まれることが多いので、一度に運び込める量に限りがあり、その分時間がかかります。

工事できる時間帯もマンションによって制約され、一般的には9時~17時または18時程度とされています。工期短縮のために1日あたりの工事時間を延ばすことはできないので、注意しましょう。

なかでも、既存の浴室の解体、物資の搬入と組み立て、内装工事では大きな音が出るので、より一層ほかの入居者に配慮し、限られた時間帯で工事することが必要です。

マンションでお風呂のリフォームをする場合は、事前にマンションの管理者への確認と、両隣・上下階の住人に対して工事のお知らせと挨拶をすることが大切です。

その際、工事を避けてほしい日時がないか確認しておきましょう。時間帯についてほかの住人から要望があれば、工期にも影響が出ます。

施工するリフォーム会社や季節によって工期が異なる

同じ工事内容でも、施工を依頼するリフォーム会社や季節によって工期が異なる場合があります。工事内容は同じなのにどうして工期に違いが出るのかを解説します。

複数社に見積もりをして内容が異なるケース

リフォームをするときには基本的に、複数の会社に見積もりを出してもらって依頼先を選定しますが、会社によって費用だけではなく工期にも違いが見られることがあります。

工期を最短にするためにタイトなスケジュールを組む会社もあれば、不慮のトラブルも考慮して余裕を持ってスケジュールを組む会社もあるからです。なぜその日数になるのかまで確認しなければ適切な比較ができないので、注意しましょう。

ほかにも、物資の搬入スピードや具体的な施工内容が異なることで工期に違いが出ることもあります。見積もりでは費用だけに注目しがちですが、各会社が提案する施工内容やリフォームのスケジュールもよく確認しましょう。

専門の職人への手配の早さ

一般的にお風呂のリフォームは最初から最後まで同じ職人が行うのではなく、それぞれの工程で専門の職人が順番に現場に訪れます。そのため、各職人のスケジュールがうまく噛み合いスムーズに工事を進められれば工期は短くなります。

一方、繁忙期で職人をうまく手配できない場合には工期が長くなる可能性があるのです。対策としては、繁忙期を避けてリフォームを行うか、契約から工事の着手まで余裕を持たせると、職人の手配がしやすくなるので工期の短縮が期待できます。

会社によってはひとりの職人が複数の職種を掛け持ちすることで、職人の数を減らして工期を短く、費用を安くしていることもあるので、そうしたところを探すのもおすすめです。

季節が影響する場合がある

リフォームにかかる期間は、真夏/真冬の方が長くなる傾向にあります。とくに、既存のお風呂が在来工法で作られたもので、リフォームの過程に土間の基礎工事が含まれる場合は要注意です。

土間の基礎工事では打設したコンクリートを乾かす「養生期間」が必要ですが、真夏や真冬ではこの養生に時間がかかります。

コンクリートをしっかり乾かすことは土間の強度を高めるためにも重要なことなので、どんなに急いでいても短縮はできません。養生期間により工期が長くなることを防ぎたい場合は、湿度の低い季節を選びましょう。

夏場・年末・年度末は依頼が混み合いやすい

依頼が混み合いやすい時期は、依頼数に対して職人が不足するので、リフォームに時間がかかる傾向にあります。とくに夏場や年末時期はボーナスが出るのでリフォーム費用を用意しやすく、依頼が混み合いやすいので注意してください。

年度末は、新年度に向けてお風呂をリフォームしたいと考える方が多いので、工期をより短くしたい場合はそれらを避けて計画することをおすすめします。

お風呂・浴室のリフォーム期間を短くするコツは?

リフォーム期間が長くなると、その期間自宅での入浴が不可能になるため、銭湯を利用したり、友人や知人宅のお風呂を使わせてもらったりしなければならないので不便です。リフォーム期間が長期化しないよう対策をし、工事期間中の不便さを軽減しましょう。

相見積もりを取り、工期の短いリフォーム会社にする

リフォームをする場合は、複数の会社から工期を含む見積もりを取り、比較した上で依頼先を決めましょう。ただし、リフォームは必ずしもスケジュール通りに進むとは限らず、やむを得ず予定よりも長引いてしまうこともあります。

依頼先をある程度絞り込んだら、改めて工期についての説明を詳しく聞き、工事が長引く可能性についても確認しておくと安心です。複数の会社から一括で見積もりを取り寄せられるサイトもあるので、利用しましょう。

効率の良い着工日を設定すること

リフォームの期間を短くするためには、着工日の設定も重要です。マンションなら、規約で土日の2日間工事ができないことが多く、木曜日や金曜日に着工すると休みを挟んで工期が長引いてしまいます。土日を挟まないように着工日を設定しましょう。

ただし、予想外のトラブルで工期が延びることもあるので、月曜日や火曜日など、不測の事態が起こってもある程度余裕を持てる日を着工日とすることがポイントです。

事前に浴室、脱衣所の片付けをしておく

リフォームが始まる前に浴室や脱衣所を片付けて動線を確保しておくことも工期を短縮するために重要です。浴室や脱衣所が散らかっていると、まず片付けから始めたり、搬入した物資の置き場所に困ったりして少しずつ時間をロスしてしまいます。

普段は浴室や脱衣所に置いている荷物を別の場所に移動させ、職人が来たらスムーズに工事を始められる環境を整えておきましょう。

お風呂のリフォームをする際に事前に確認すること

リフォームを始めると、思いがけないトラブルや不便が生じたり、相場よりも費用がかかったりする可能性があるので、お風呂のリフォームをする前に確認しておくべきことをこちらでは解説します。

工期についての説明は契約前に受けること

リフォームにかかる大まかな期間は見積もりを取ることでわかりますが、依頼先を決定するときには、なぜその工期でリフォームができるのか、具体的な日程はどうなのかの説明を受けることが大切です。

工期が短い会社は魅力的ですが、トラブルに備えた予備日を想定していない場合があり、何かのことで工期が長引く可能性があるので注意しましょう。

平均よりも短い工期を提示された場合は、短い日数でリフォームが終わる根拠を確認し、安全性・信頼性に問題がないか確認することが重要です。

工程表をもらう

リフォームの際に工程表をもらっておけば、自分でもスケジュール通りに作業が進んでいるか確認できるので安心です。スケジュールに遅れが出たとき、どの程度の遅延で会社側から報告が入るかはわかりません。

しかし、手元に工程表があれば少しの遅れでも把握できるので気持ちの面でも安心ですし、頻繁に進捗状況を聞く手間も省けます。

契約後の内容変更・追加は工期が遅くなる可能性がある

リフォームが始まって実際に新しいお風呂が形になってくると、リフォーム内容の変更や新たな機能の追加をお願いしたくなることもあります。

しかし、リフォームの内容変更や追加が生じるとスケジュール全体を組み直したり、職人との日程のすり合わせが必要になったりして、思った以上に工事が長引く可能性があります。内容変更などをお願いしたい場合には、スケジュールへの影響も確認することがおすすめです。

お風呂の劣化度合によってはリフォーム費用が高くなることも

お風呂の劣化が顕著な場合は、リフォーム費用が高くなる可能性があるので注意しましょう。見た目では問題なくても、土台部分が腐食していたりシロアリの被害を受けていたりすることもあり、その対処に費用がかかってしまいます。

中には実際にお風呂のリフォームを始めてから劣化が発覚し、予定より大幅に予算を超えてしまうこともあります。

とくに20年以上使っているお風呂は劣化が激しい傾向にあるので、見積もりの際にはその旨を依頼先に伝えて、できるだけ厳密な見積もりを出してもらうようにしてください。

水漏れなどの緊急対応の場合は費用が割り増しになる

水漏れなど緊急事態を受けてリフォームをする場合は、費用が割り増しになることがあります。緊急性が高く早めに対応してもらう分、施工料金が高額に設定されているので、ユニットバスの本体価格に対して工事費が非常に高くなることがあるのです。

緊急性が高いと複数社から見積もりを取って相場金額を把握する余裕がないことも多いですが、一括見積もりが可能なサイトを利用して、効率的に依頼先を選定しましょう。

リフォーム後のお風呂にはいつ入れる?

リフォーム中であっても、新しいユニットバスの設置や水道・電気工事が終われば入ることができます。

既存のお風呂がユニットバスの場合は工事3日目または4日目あたり、既存のお風呂が在来浴槽の場合は工事4日目または5日目あたりです。この時点ではまだクッションフロアの張り替え工事やクリーニングなどが残っていますが、入浴自体には支障ありません。

ただし、防水処理に使うコーキング材がしっかり乾燥していない場合は入ることができません。とくに湿気の多い梅雨や夏場は乾きが遅いので注意しましょう。リフォーム後のお風呂にいつ入れるかは、事前にリフォーム会社に確認しておくと安心です。

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