ロッテは清田謹慎でも外野陣激戦 ライバルは編成に疑問も 

清田が抜けても藤原(写真)のポジションが保証されているわけではない

ロッテがハイレベルな外野手定位置争いで他球団から注目を集めている。

昨季CS進出を果たした原動力と言えばリーグ2位の防御率3・81を記録した投手陣に目が行きがちだが、野手陣の奮闘も忘れてはいけない。

特に外野陣はチームが新型コロナ感染拡大による主力選手の大量離脱に見舞われた際にも戦力を維持。藤原恭大外野手(20)ら若手選手の台頭にも繋がった。このオフは球団への虚偽報告で清田育宏外野手(34)が無期限謹慎処分となったが、当面のダメージはそれほどでもなさそう。今のロッテには外野手があまるほどいるのだ。

現時点での外野レギュラー候補は昨季チーム最多の25本塁打をマークした助っ人マーティンを筆頭にプロ12年目を迎えるベテラン荻野、昨年のコロナ禍で実力の片鱗を見せつけた藤原の3人が有力視されている。そこに昨季自己最多の81試合に出場した菅野や移籍2年目の福田秀、さらにはベテランの角中、俊足の和田らが加わる。

だが、外野の守備位置は3つ。菅野は一塁を守れるため、外野との併用も可能だが、それ以外の選手は「外野専門」。どうしても起用法が限られてしまうことになる。

実際、ある在阪スコアラーも「ロッテの外野陣は足を使える選手が多いし守備力も高いのでリーグ屈指」と評価する一方「両打ちで俊足の加藤(翔平)などは一軍で活躍できる能力があるのに昨季はコロナ禍でもほとんど起用されずに終わりましたから。昨季のように(戦線)離脱者や故障者が続出すれば別でしょうが、手薄な内野陣とは対照的に明らかに外野手が多過ぎる」とチーム編成に疑問を投げかけていた。

チームはこのオフに米メジャー通算922試合の出場を誇るアディニー・エチェバリア内野手(31=前ブレーブス)を獲得。今春キャンプでの外野手の内野へのコンバートも難しい状況になりつつある。飽和気味の外野陣を首脳陣はどう使いこなしていくのか。

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