新潟県内企業のメインバンク調査にて、第四銀行が12年連続で首位

新潟県内メインバンク社数 上位20社

株式会社帝国データバンク新潟支社は22日、新潟県内の企業がメインバンクとして認知している金融機関について調査し、結果、株式会社第四銀行が1万1,281社(シェア36.10%)で1位になったと発表した。2009年の調査開始以来、12年連続のトップとなる。

帝国データバンク新潟支社では、約147万社を収録する企業概要データベース「COSMOS2」を元に、2020年10月末時点で企業がメインバンクとして認識している金融機関を抽出、集積・分析した。また、一社に複数のメインがある場合は、各企業が最上位と認識している金融機関をメインバンクとしている。

1位となった第四銀行のシェアは36.10%で、前年比0.07ポイント増加している。2位は株式会社北越銀行で、メインバンクとして認知している企業が6,355社、シェアは20.34%(前年比▲0.01%)。3位は株式会社大光銀行で、3,596社、シェア11.51%(同▲0.05%)。これら上位3社が全体に占める割合は68.0%(前調査時約67.9%)で、2020年1月1日で合併した第四銀行と北越銀行の取引シェアは合計で6割弱を占める。

シェアが増加した金融機関は、最も増加幅が大きいのが第四銀行で、5位の三条信金と6位の新潟信金がともに0.02%で続いた。

新潟県外に本社を置く金融機関では、株式会社八十二銀行(長野県長野市)が271社、シェア0.87%で14位。株式会社きらやか銀行(山形県山形市)が152社、シェア0.49%で19位と、20位までに2社がランクインした。なお全国のランキングでは、第四銀行が24位(1万1,524社、シェア0.79%)、北越銀行が59位(6,579社、シェア0.45%)となった。

業態別で見ると、メインバンクとなっている金融機関は、地方銀行が57.54%で5割以上を占めている。以下、信用金庫が15.13%、第二地方銀行が12.25%、信用組合が10.25%で続いた。

各企業の業種別で見ると、建設、製造、卸売、小売、運輸・通信、サービス、不動産、いずれの業種においても1位第四銀行、2位北越銀行、3位大光銀行の構図となった。また、いずれの業種においても同3行のシェアの合計が6割以上を占め、県内における影響力の大きさに変化は無かった。

企業の売上規模においては、「5,000万円未満」から「10億から50億円未満」の企業は第四銀行、北越銀行、大光銀行が3位までを占めた。一方、「50億円以上」の場合は、3位にみずほ銀行、4位に三菱UFJ銀行が入るなど、規模が大きい企業ではメガバンクの名前も目立つ結果となった。

帝国データバンク新潟支社は今回の調査結果を「県内については、今後も合併しワンバンクとなった第四北越銀行を軸に、金融機関の競争が行われることになる。県内金融機関を取り巻く環境は第四北越銀行の『1強』となった感もあるが、菅政権の政策の1つとして掲げられている「地銀再生」の試金石とも言え、合併の成否によっては今後の再編の動向を左右する可能性がある」とまとめた。

© にいがた経済新聞