特牛駅です!【木造駅舎巡礼10】山陰本線04

※2020年8月撮影

トップ画像は、JR西日本山陰本線特牛駅。右の軽自動車は筆者のレンタカーではありません。その右はトイレ。

駅前は広場になっています。

※2020年8月撮影

特牛駅というと難読駅名でしょっちゅう取り上げられている印象があります。実際に来てみると、国道435号線から少し上がった静かな場所にあります。周囲に人家は多くありません。国勢調査2010年データでは、駅を中心にする半径500mの円内に、14世帯32人が暮らしています。山陰本線が、山間部を迂回しているために海に面して漁港のある特牛の中心部は、駅から西の方に3km以上離れているのです。駅所在地は山口県下関市豊北町大字神田字大場ヶ迫。

※2020年8月撮影

建物財産標は見つかりませんでした。たぶん駅が開業した昭和3年(1928年)に作られた駅舎です。改札口の向こうにホームに上がる階段が見えます。

※2020年8月撮影

駅舎内部。木製の改札口が残っています。荷物は30-40分後に来る上り列車か下り列車に乗る旅人のものです。都会の人ですね。筆者が写真を撮っていたらさりげなく駅舎の外に出てくれました。

※2020年8月撮影

窓口は辛うじて残っています。パネルに2005年(平成17年)公開の映画『四日間の奇跡』のロケ現場となった時の写真が貼られていました。西田敏行さん、松坂慶子さん、石田ゆり子さんが写っていました。

※2020年8月撮影

待合室。左上に角島に渡る角島大橋の絵が貼られています。右はその角島大橋や角島の灯台の写真。

※2020年8月撮影

木製の改札口。良いですねぇ。

※2020年8月撮影

駅舎の外から。

※2020年8月撮影

ホームに上る階段のうえから改札口と駅舎。

※2020年8月撮影

かつては島式ホームで交換可能駅だった時代の線路の敷地を渡ってホームに上がります。

※2020年8月撮影

ホームから長門市駅・京都駅方面。待合室があります。ホームはカーブに沿っています。

※2020年8月撮影

少し進んで駅名標を入れ込んで下関駅方面。

※2020年8月撮影

望遠レンズで撮ると島式ホームに分岐するポイントが残っているのが見えました。

※2020年8月撮影

駅名標。

※2020年8月撮影

特牛駅は1928年(昭和3年)日本国有鉄道小串線の駅として開業。1933年(昭和8年)山陰本線に編入されました。1961年(昭和36年)貨物取扱廃止。1971年(昭和46年)駅は無人化。

下に降りて駅舎の北側から。ホームに上がる階段が見えます。こちら側の妻壁は新しい建材で補修されていません。個人的にはこちらの方が好ましく感じます。

※2020年8月撮影

有名な特牛駅でした。隣の阿川駅にも2019年(令和元年)に解体されるまで古い木造駅舎があったのですが・・・。

(写真・文章/住田至朗)

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