中日10年ぶりVのカギは〝右のエース〟柳の復活

2桁勝利を目標にする中日・柳

右のエース復活なるか。昨年6勝7敗(一昨年は11勝7敗)に終わった中日の柳裕也投手(26)が、23日に東海テレビの「ドラHOT+」に出演し「ケガがあって苦しいシーズンだったんですけど、最後の方は上り調子になって終わることができたのでそれを今年につなげたい」と2桁勝利を目標に掲げた。

年明け5日から20日まで千葉県で横浜高の先輩である楽天・涌井と合同自主トレを敢行。「あれだけ実績を重ねてもランニングの量などを大事にして取り組まれていたので勉強になりました」と最多勝4回の大先輩から学んだことを今季の躍進への足掛かりにするつもりでいる。

与田監督は柳を開幕投手候補の1人に挙げているが、中日内部でも柳の復活に期待する声は大きい。チーム事情に詳しい関係者は「柳はしっかりした野球観を持っていて先輩から頼りにされ、後輩からも慕われている。松坂(現西武)がウチにいたときもかわいがられて、よく食事に行っていた。ただチームを引っ張る存在になるためには力関係もあるし、きちんとした結果を残すことが必要。今年2桁勝てば(リーダー的な存在に)変わってくる」と見ている。

木下拓哉捕手(29)が24日に出演したCBCテレビ「サンデードラゴンズ」の中で「柳は(自分が)打席でアウトになったら悔しがるんですよ。これはすごくいいなと思います。野手も1打席も無駄にできないなという気持ちになりますね」と語ったように、闘志むき出しのスタイルはチーム内にも好影響を与えている。柳がエース・大野雄と並ぶ大黒柱へ成長できるかどうかが、中日10年ぶりリーグ優勝の鍵を握りそうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社