コロナ倒産が900社超、一律補償よりもきめ細かな対応を

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。1月19日(火)放送の「ニュースランキング」のコーナーでは、コロナの影響で倒産した企業が900社にのぼったことについて議論を交わしました。

◆コロナの影響で倒産…計900社以上に

帝国データバンクによると、新型コロナウイルスの影響で破産などの手続きをとって倒産した企業が計900社に達したことがわかりました。業種別では飲食店が141社と最も多く、都道府県別では東京都が222社、大阪府が83社などとなっています。

このニュースは主に男性が注目し、10代の関心は低かったものの、20代以上全般が着目しています。

税理士の中島加誉子さんはこの"900社”という数字に驚きつつも、「900"社”と言っているから会社・法人。その奥には個人事業主の廃業もたくさんあるはず」と危惧。さらには、「そこで雇われていた人が職を失う、生活の糧を失うと考えると、これはすごく大きな数字で、とても暗澹(あんたん)たる気持ちになった」と本音を吐露。

政府は中小企業だけでなく大企業へのサポートも示し、さらには引き続き資金面の手当て、店舗営業に関しては自粛を要請したところは積み増ししていくことを打ち出していますが、MCの堀潤は「それで本当に十分なのか」と疑問を呈します。

◆柔軟且つきめ細かな対応を

中島さんは予てから一店舗あたり、一事業者あたりの支援ということに違和感があったといい、「そんな一律に切れるものじゃない」と主張。そもそも東京と地方の店舗では、維持費などが全然異なるため、「一律ってあまりきめ細やかじゃないし、十分じゃない。もうちょっと弾力的に運用してもらえたら」と希求します。

これに堀は、「そういう意味では、平時の段階で地方と中央の仕分け、いわゆる地方分権など、権限・財源・税源を持ってもらえるような仕組み作りが必要なんじゃないか」と示唆。

拓殖大学非常勤講師の塚越健司さんも"廃業”という部分に注目し、「いろいろな給付金があるが、それは貸付でしかない」と指摘。そして、「返すことを考えたときに大変ということで辞めた方もいっぱいいると思う」と言います。高齢などの理由でもともと辞めようと思っていた人もいることを踏まえても「廃業を考えるととんでもない量になる」と塚越さん。「貸付という意味での給付金も大事だけど、それ以外のサポートなどを考えること、さらには柔軟な対応が求められる……ということを去年から言っているから、"もうちょっと頼むよ”という気もする」と。

なお、番組Twitterには「スーパー銭湯・レンタル兼本屋・靴専門店・スーパーが閉店。徒歩圏内唯一の本屋がなくなるのは痛い」、「ライブハウスもたくさん閉店しています。悲しい」、「株式会社や有限会社の倒産だよね、個人経営はどうなっているの?」、「神保町の飲み屋が潰れたわ! ショック!」など多くのツイートが寄せられていました。

番組では、視聴者に「ここ1年、周りで閉店したお店がありますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆ここ1年、周りで閉店したお店がありますか?
ある……2,166票
ない……435票

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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