昨年の110番 過去10年で最少 県警、5万3910件 外出自粛影響か

 2020年の1年間に長崎県警が対応した110番は計5万3910件で、前年比4127件(12.6%)減となり、過去10年で最少だったことが分かった。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛が影響したとみられる。「感染者は何人か」など、新型コロナ関連の緊急性のない110番もあった。
 県警通信指令課によると、20年に県警が対応した110番のうち、交通関係は2万914件(前年比3557件減)、刑事関係は4845件(同277件減)で、いずれも減少。県内に初めて緊急事態宣言が発令された期間(4月16日~5月14日)には通報も少なくなった。月別で見ると、4月は前年比23%減、5月は同13%減だった。
 県警が「不要不急」と判断した110番は約6900件。新型コロナ関連のものもあった。4月には「コロナの感染者は何人いるのか」との110番があったほか、5月には「マスクもせずに歩いている人が多数いる」といったものもあった。いずれも緊急性のない通報だったとみている。
 県警は、不急の場合は警察相談電話(♯9110)や最寄りの警察署への連絡を呼び掛けている。

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