【東京五輪】森会長 東京五輪の〝安全〟「判断の基準があるかって言ったら、ないですよ」

〝安全〟な五輪開催を訴えた森喜朗会長(代表撮影)

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)は28日、新型コロナウイルス禍で開催の是非が問われている今夏の東京五輪に向け、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)とテレビ電話会議を行った。

会議後に囲み取材に応じた森会長は、バッハ会長と「安全に東京で大会を開こう」という意志を確認したことを明かした。改めて開催への姿勢をブラさなかったが、記者から「何をもって安心安全と判断できるのか? 新規感染者や医療の状況など、判断する基準は?」と問われると「そんな判断の基準があるかって言ったら、ないですよ」と一蹴し、こう続けた。

「皆さんが新聞(記事)を書くのと同じですよ。ここまで書いていいのか、ここはボカした方がいいのか。間接的に書く方がいいのか。安全と安心はみんなが願ってやっているわけですから。事故があると思って列車に乗っている人はいないし、事故があると思って飛行機に乗っている人はいないんじゃないですか?」

一方、五輪を目指すアスリートに対して厳しい意見が出ている今の状況を問われると「僕はそんなふうに思いませんがね。毎日、テレビを見ておっても五輪の準備だとか、トレーニングだとか、そういうのを放映していて、あーいいなあと思って見ていますよ。そんな批判があるなら、あんなニュースは出ないはずでしょ」と持論を展開。さらに、先行き不透明な今後については「今、あることが7月にそのままあるとは言えない。7月までいって、世の中もだんだん少しずつ変わってくるということも考えられるわけですね」と話した。

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