浦添市長選が告示 松本、伊礼氏が対決 軍港移設など争点

 【浦添】任期満了に伴う浦添市長選は31日告示され、届け出順に、現職で3期目を目指す松本哲治氏(53)=無所属、自民、公明推薦=と、新人で前浦添市議の伊礼悠記氏(38)=無所属=が立候補を届け出て、一騎打ちが決まった。7日に投開票される。届け出後、両氏は支持者を前に第一声を発した。1月の宮古島市長選に続き、自公勢力、玉城県政を支える勢力のいずれもが、来年の県知事選に向けた前哨戦と位置付けており、今後の選挙戦や政局に大きな影響を及ぼす重要な選挙となる。 選挙戦は那覇軍港移設の是非、西海岸開発の手法、新型コロナウイルス対策などが争点となる。

 松本氏は31日、市伊祖の選挙事務所前で出陣式を開き「過去を憂いて不安をあおり、市民を分断する必要はない。心一つに連帯し、この街の未来に向かって歩いていこう」と訴えた。

 伊礼氏は同日、市西洲の西海岸で出発式を開き「戦争のための軍港建設は絶対に許せない。きれいな海を守り未来に引き継ぐ。市民のための政治を実現する」と訴えた。

 那覇軍港移設を巡り、松本氏は「日米合意を受け、県、那覇市と3者でも現行計画で合意している」と容認する姿勢を示している。伊礼氏は「市民は移設に反対で、県、那覇市との協議でも反対を訴え続ける」とし、反対する立場を示している。

 西海岸開発については、松本氏は「民港の埋め立て面積を小さくし、キンザー跡地と一体的に開発する」、伊礼氏は「跡地のまちづくりを進めた上で、市民と共に西海岸の利用を考えたい」と主張している。

 市議選(定数27)も同日に告示され、現職20人、元職2人、新人10人の計32人が届け出た。市長選と併せ、7日に投開票される。浦添市の選挙人名簿登録者数は1月30日現在、9万964人(男性4万3552人、女性4万7412人)となっている。

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