サウサンプトンに期限付き移籍の南野 〝器用貧乏〟で穴埋め起用の危険性も

サウサンプトン移籍が決まった南野(ロイター)

イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンは1日(日本時間2日)、リバプールの日本代表MF南野拓実(26)が今季末までの期限付き移籍で加入することになったと発表したが〝器用貧乏〟になる可能性も指摘されている。

今季のリバプールではなかなか結果を出せないことでチーム内の序列も低下。昨年12月以降は出番も激減し、苦しい状況に追い込まれていた中で、ユルゲン・クロップ監督(53)が信頼する新戦力のポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタ(24)が負傷から復帰したことで、さらにプレー時間が減ることが確実視されていた。

南野が「トップクラスの選手たちがいる中での今の立場に、個人的には全く悲観していない」と話していた中、サウサンプトンが攻撃陣の強化を目的に、締め切り間際にオファーを提示。昨季途中まで日本代表DF吉田麻也(32)が所属していたクラブに電撃加入することになった。

ただ、リバプールに比べると〝格下〟のサウサンプトンで南野が定位置をつかめるかは微妙な情勢だ。サウサンプトンは4―4―2布陣がベース。2トップか左右MFでの起用が見込まれている中、イングランド代表MFテオ・ウォルコット(31)ら名選手とのポジション争いを勝ち抜くのは簡単ではない。

さらに英紙「デーリースター」は「南野は(リバプールの)フロント3のどこでもプレーできるという事実から、その多様性で知られている」と伝えるように、攻撃的なポジションならどこでもこなせることから、リバプール時代のように、主力選手の休養や出場停止など、穴埋めをする役割になりかねないのだ。

ラルフ・ハーゼンヒュットル監督(53)は南野について、公式ホームページで「攻撃のいいオプションになる。彼は私たちのチームに合っている」とコメントしていたが、新天地でポジションをつかめるだろうか。

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