【新型コロナ】クルーズ船横浜帰港1年 首相「しっかり検証」

菅義偉首相(資料写真)

 新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の横浜帰港から1年となったことを受け、菅義偉首相(衆院神奈川2区)は4日の衆院予算委員会で「新たな感染症への備えにも直結するので、しっかり検証していく」との方針を示した。自民党の橋本岳氏へ答弁した。

 当時の厚生労働副大臣で現場で指揮を執った橋本氏は亡くなった方々への弔意を示した上で「過去に例のない大規模検疫などをやり遂げ、国内への感染を招かなかったのは関係者の尽力のおかげだ」と地域などへの謝意を表明。「コロナ克服後も新たな感染症の危機は起こりうる」と検証を促した。

 菅首相は「コロナへの対応が最優先だが、次につなげていく作業も極めて大事だ」と検証を約束した。「乗客乗員3700人、うち70歳以上の方が1200人以上、しかも閉じられた空間だった」と厳しい状況を振り返り、「感染リスクの中で尽力いただいたことに感謝し、その取り組みを今後に生かしたい」などと答弁した。

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