森会長の後任は2択?「IOCと付き合うには元首相クラスでないと」の声

俺たちに回ってくる?

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言を巡っては、「謝罪会見」後も批判の声は鳴りやまない。

ネット上の署名サイト「Change.org」では、会長の処遇検討を求める活動に、8日午前9時の時点で13万人以上が賛同した。

署名は4日午後にスタート。呼び掛け文では「女性への偏見を持つ人物が会長職を継続するのは不適切ではないか」として、日本オリンピック委員会(JOC)や組織委に再発防止策の実施も求めた。賛同者からは「代わりがいないから退陣させないというのは、関係者の怠慢でしかない」などの怒りの声が寄せられた。

SNS上でも退任を求める投稿や、会議で発言をとがめなかった出席者への批判が続いた。ただ、JOCや政府与党側は森氏の謝罪をもって、幕引きを図りたい考えだ。

永田町関係者は「自民党内では森元首相の失言癖は毎度のことなので、あきれるばかり。国際的に批判を招いているので今後、世論次第で辞任に追い込まれる可能性はあるでしょう」と指摘する。

ただ、森氏が辞任となったら、後任候補は“究極の選択”になると予想する。

「森氏が辞めた場合、組織委副会長の遠藤利明衆院議員や山下泰裕JOC会長を繰り上げるんですか? 組織委の会長ポストは重責で、政財界だけでなく、欧州貴族の集まりともいわれているIOC(国際オリンピック委員会)と付き合うには、元首相クラスでないと務まらない。スポーツに通じる適任者となったら五輪招致に尽力した安倍晋三前首相や麻生太郎財務相しか見当たりません」(同関係者)

森氏とは天敵でもある小池百合子都知事ですら「IOCは大きな組織でかつ交渉が必要。これまで交渉を重ねてきた累積もある」と森氏の続投を容認しているほどだ。それでも辞任となって、安倍氏や麻生氏にお鉢が回ってきたら…。組織委会長を巡る混乱はまだまだ続く。

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