達川光男元ヘッド「小久保効果あっぱれじゃね」ソフトバンクの変化に感嘆の声

キャンプの取材に訪れた達川光男氏

ソフトバンク宮崎春季キャンプ第3クールの9日に懐かしい顔があった。2018年までヘッドコーチを務めた達川光男氏(65)が在福テレビ局の取材で来訪。入場規制厳守の中で戦友たちからひっきりなしに声を掛けられるあたりが人気者の証しだ。

おなじみのキャラクターは相変わらずだったが、スタンドで野球を見る目は真剣そのもの。グラウンドから伝わってくる熱気と緊張感に、鷹の変化を感じ取ったようで「今年も強いな、ホークスは」と感嘆の声を上げた。

舌を巻いた最大の理由は小久保裕紀ヘッドコーチ(49)の存在感だ。「このピリッとした空気はなかなか作り出せるもんじゃない。小久保ヘッドだからよ。松田や中村晃がこれだけ追い込んでやっとると、波及効果も大きい。間違いなく例年よりも選手の仕上がりは早いはず。伝え聞いてはおったが〝小久保効果〟は想像以上じゃったな」

1995年にダイエーでコーチを務めた達川氏は、猛練習に明け暮れた若かりし小久保ヘッドを知る人間。叩き上げで地位を築いた戦友が醸し出す独特の空気に目を細めた。

さらに「他球団は新戦力を獲得したりして上積みをしているかもしれんが、ホークスはこのキャンプにおける現有戦力のレベルアップが戦力補強級と言える。王会長も『小久保ヘッドが良くやってくれている』と雰囲気づくりも含めて、たたえておられた。こりゃあ〝小久保効果〟あっぱれじゃね」と、早くも古巣の充実キャンプに最大級の評価をつけた。

メジャーから楽天に田中将、オリックスに平野がそれぞれ古巣復帰するなど、ライバル球団のインパクトある動きが気にならないわけはない。だが、鷹はレジェンドOBの帰還で着々とリーグ連覇と5年連続日本一に向けた準備を整えている。達川氏の目には、ライバルの突き上げと小久保ヘッドの存在が王者をさらにたくましくしていると映ったようだ。

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