緊急事態宣言延長でライブハウスも時短営業 人数制限でも「観客ありでできることに意義がある」

44マグナムのギタリスト・広瀬さとし

緊急事態宣言延長に伴って、ミュージシャンもライブハウスも時短営業を強いられている。

「ワイルドサイド」の高長剛志社長はこう語る。「やはり平日に午後8時閉店となりますと、何もできないに等しいです。週末しかまともな営業ができないのが現状です」

密を避けるために観客数を制限し、同時配信を行うケースも増えている。

20日に同店で開催の「『CATFES 2021』~27th Anniversary Party~」は開始時刻を午後4時に早めて開催。藤原MAX正紀、元ANTHEMの大内〝MAD〟貴雅、EARTHSHAKERの甲斐貴之、DEAD ENDの〝CRAZY〟COOL―JOEほか、日本のメタルアーティストが集結する。

一方、44マグナムのギタリスト広瀬さとしが出演予定だった「SUPER ROCK 3Days」は9月に延期となった。

広瀬は「1月に緊急事態宣言が決まってから、ある程度の予想はしていたけど、かなり残念です。今回のライブは自分にとって、人数制限とソーシャルディスタンスはあっても、観客ありのライブが久々に都内でできることに極めて意義がありましたから」と語る。

同イベントに出演予定だった他の出演者は無観客配信ライブを行う。12日にSUPERBLOODとthe MARCY BANDの2バンド、13日にSUPERBLOOD。

西田MARCY昌史は「配信ライブでも、チャットでファンの歓声が文字で届くのはうれしいですね。無観客でもテンション上がります。個人の弾き語りライブは、時短でやっています」と言う。

主催でSUPERBLOODのベーシスト阿川〝Ryo〟亮一は「・NEVER STOP CHALLENGING ・SAVE OUR MUSIC ・SAVE OUR SPACEを合言葉に限られた環境の中ルールを守り、ジャブを打ち続けます」と語った。

コロナ禍で昨年7月に閉店したライブハウス「新宿SACT!」は、元従業員により今年1月から新会社でリニューアルオープンしたものの、緊急事態宣言が出され、配信ライブがメインになった。

毎月のように出演していた奥村慎也は、配信チームを率いて28日にライブを行う。奥村は「苦しい中でいかにして幸せを感じる瞬間を作れるか、それが僕らアーティストに与えられた使命だと思う」と話している。

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