森喜朗会長〝後任〟に「谷垣さん」待望論 17年9月に政界引退

森会長辞任で浮上する谷垣氏

自民党は東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の〝女性蔑視〟発言を受けて、12日に行われる評議員会・理事会の合同懇談会の行方を見守っている。

同組織委は森氏の発言を受け「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切なものであり、会長自身も発言を撤回し、深くお詫びと反省の意を表明いたしました」と謝罪。合同懇談会の趣旨については「今回の発言と今後の男女共同参画に関する組織委員会の取り組みについて、忌憚(きたん)のないご意見を賜るべく、評議員会・理事会の合同懇談会を開催します」と説明している。

永田町では、森氏が辞任した場合の後任候補として安倍晋三前首相や麻生太郎財務相の名前が取りざたされているが、ここにきて別の〝大物〟が浮上しているという。

「谷垣(禎一)さんですよ。10日に行われた谷垣グループの会合で、集まった議員の口からその名前が出たそうです」

そう明かすのは永田町関係者。谷垣氏は自民党が野党に転落した2009年に自民党総裁に就任。その後、安部内閣で幹事長を務めたが、趣味のサイクリング中に転倒し、頸椎損傷で職務続行が難しくなり、二階俊博幹事長(81)にバトンタッチした。

政界は引退したものの一昨年の党大会で、車椅子でスピーチを行い話題を集めた。二階氏からは参院選出馬の打診を受けたが、固辞したとされる。

「オリパラ組織委が森氏ではこれ以上ムリだとなれば、党内で谷垣さんを推す声が出ることが期待されています。今なお人望があり、事故がなければ、首相候補にも数えられていた。国際社会の信頼を取り戻すためには谷垣さんしかいない」(自民党関係者)

谷垣氏は「東京2020パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会」の名誉顧問でもある。あとは本人のやる気次第だが…。

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