内田篤人が長くプレーしたことでも知られるシャルケ。
同時期にレアル・マドリーから加入したラウール・ゴンサレスをめぐる裏話を当時監督だったフェリックス・マガト氏が明かした。
内田とラウールが加入した2010年の夏には一足先にレアルからDFクリストフ・メッツェルダーがシャルケに移籍。マガト監督はメッツェルダーから「もしストライカーが必要なら、ラウールはどうです?」と推薦されたそう。
ただ、当初は「いかれてるのか?」と思ったと、『Phrasenmäher』のポッドキャスト配信で明かした。
フェリックス・マガト
「(頭の)ネジがなくなったのか、いかれてるのかと彼に言ったよ。
『ラウールだって?何を言ってるんだ?』と思ったね。
(ただ、メッツェルダーからラウールと話したと言われて)
ラウールはどうするだろうと考えてみた。もうレアルの選手ではないが、スペインで移籍するのは無理だろう。
イングランド?あそこでストライカーをやったら足首を紫色にされるだろう(蹴られてアザになる)。
イタリアは守備的すぎて、そこでも問題があろうだろうと…」
メッツェルダーからラウールを推薦された当初はありえないと思ったものの、現実的な移籍先を考えてみた結果、連絡をとろうと考えを変えたそう。
ただ、マガトはラウール獲得後も「馬鹿なのか」と思わされる出来事があったとか。
フェリックス・マガト
「彼が最初にチームと練習した時、『オーマイゴッド。やってくれたな、くそったれ。馬鹿なのか?』と思ったよ。
あまりいいフィジカルコンディションではなかったんだ。
だが、スポーツマンとしての彼は突出していた。技術的にもね。
練習への意欲も常に模範的なものだった。人としても性格的にも並外れていたよ。
彼のような人間にはそれまで会ったことがなかった。選手として人として最大限に尊敬している。
だから、遠くない将来に彼がレアル・マドリーの監督になると確信しているよ」
加入当時33歳だったラウール。最初の練習を見た時にコンディションが整っておらず、マガトは失敗したと思ったそう。 ただ、練習態度や人間性を見て、ふたたび考えをあらためたとか。
ラウールはシャルケでの98試合で40ゴール21アシストをマークしている。