パイレーツが先発補強 T・アンダーソンと1年250万ドルで合意

日本時間2月17日、パイレーツがジャイアンツからノンテンダーFAとなっていた先発左腕タイラー・アンダーソンと1年250万ドルで合意したことが明らかになった。パイレーツは今オフ、ジョー・マスグローブをパドレス、ジェイムソン・タイオンをヤンキースへトレードで放出したため、先発の駒不足が課題となっていた。デレク・シェルトン監督は先発補強に動く可能性があることを示唆していたが、その言葉通りの補強となった。

現在31歳のアンダーソンは2016年にロッキーズでメジャーデビューし、19試合に先発して5勝6敗ながら防御率3.54と安定感のあるピッチングを披露。翌年は左膝の故障により17試合(うち15先発)しか投げられず、6勝6敗、防御率4.81に終わったが、2018年は1年を通して先発ローテーションを守り、初めて規定投球回をクリアした。

ところが、2019年は再び左膝の故障に悩まされ、わずか5試合に投げただけでシーズン終了。オフにウエーバーでジャイアンツへ移籍し、一旦ノンテンダーFAとなったあと、ジャイアンツと再契約した。昨季は13試合(うち11先発)に登板して4勝3敗、防御率4.37を記録。規定投球回にはアウト1つ足りなかったが、故障さえなければ先発4~5番手レベルの働きができることを改めて証明した。

新天地・パイレーツでアンダーソンに期待されるのは、先発4~5番手として多くのイニングを消化する「イニングイーター」としての役割だ。今季のパイレーツはスティーブン・ブロールト、チャド・クール、有望株ミッチ・ケラーの3人が先発1~3番手を務め、JT・ブルベイカー、コディ・ポンセ、ウィル・クロウらが残りの枠を争う見込みだが、規定投球回をクリアした実績のある投手は1人もいない。それだけに、2018年に176イニングを投げているアンダーソンは貴重な戦力となる。

今季終了後にはフリーエージェントとなる予定であり、自己最高の成績を残してアピールしたいところだ。

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