カブス・ホイヤー編成本部長 ブライアント放出の噂を否定

日本時間2月17日、カブスのジェッド・ホイヤー編成本部長はスプリング・トレーニングのスタートを目前に控えたZOOMでのメディア対応のなかで「我々は現在、いかなるトレード交渉も行っていない」と語り、クリス・ブライアント放出の噂を明確に否定した。先日、ブライアントのトレードについてメッツとの交渉が再開されたことが報じられたばかりだが、「しばらくのあいだ、トレード交渉は行っていない」とホイヤーは語っている。

ホイヤーが否定したとはいえ、トレードの噂が消滅することはないとみられる。カブスは今オフ、ジョン・レスターやカイル・シュワーバーがチームを去り、契約を3年残していたダルビッシュ有もトレードで放出。ブライアント、ハビアー・バイエズ、アンソニー・リゾーの3人は今季終了後、正捕手のウィルソン・コントレラスは来季終了後にフリーエージェントとなるなど、2016年にワールドシリーズ制覇を成し遂げたチームは転換期を迎えている。

特にブライアントは、これまでにサービスタイム(メジャー登録日数)の扱いをめぐってフロントと衝突した経緯なども考えると、契約延長の可能性が限りなく低いため、フリーエージェントになる前にトレードで放出されることが確実視されている。デービッド・ロス監督は「私は彼(=ホイヤー)を信頼しているし、彼のビジョンを信じている」と語っているが、今季終了までのどこかのタイミングでブライアントを失うことになるだろう。

カブスが今オフに獲得した新戦力はいずれも今季終了後にフリーエージェントとなる選手ばかりであり、今季のポストシーズン進出を諦めていない一方で、ホイヤーにとって今季があくまでも「つなぎのシーズン」に過ぎないことは明白。開幕から低調な戦いが続くようであれば、契約が残り1年の選手をなりふり構わず放出し、有望株の確保に走るに違いない。今季終了時にブライアントがカブスのユニフォームを着ている可能性は極めて低いのではないだろうか。

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