投手補強を目指すメッツ 先発右腕・ウォーカーと交渉中

トレバー・バウアー(レッズからフリーエージェントとなりドジャースと契約)の獲得に失敗したメッツだが、依然として先発ローテーションのアップグレードを目指しているようだ。「SNY」のアンディ・マルティノと「スポーツネット」のベン・ニコルソン・スミスによると、メッツは先発右腕タイワン・ウォーカーの獲得に向けて交渉を行っているという。ウォーカーの獲得にも失敗した場合はターゲットをジェイク・オドリッジに変更するとみられている。

現在28歳のウォーカーは、2013年にマリナーズでメジャーデビューし、3年目の2015年に初めて規定投球回に到達して11勝8敗、防御率4.56、157奪三振を記録。翌2016年は右足の腱炎で戦列を離れたため、規定投球回をクリアできず、同年11月にジーン・セグーラ、ミッチ・ハニガー、ザック・カーティスとのトレードでケテル・マーテイとともにダイヤモンドバックスへ放出された。

移籍1年目の2017年は惜しくも規定投球回に届かなかったものの、9勝9敗、防御率3.49、146奪三振とまずまずの成績をマーク。ところが、2018年5月にトミー・ジョン手術を受け、2018年は3試合、2019年は1試合にしか登板できなかった。

2019年オフにダイヤモンドバックスからノンテンダーFAとなり、昨季はマリナーズに復帰。開幕からの5先発で2勝2敗、防御率4.00を記録し、8月下旬にブルージェイズへトレードされたあとは6先発で2勝1敗、防御率1.37という見事なピッチングを見せた。シーズン通算では11試合に先発して53.1イニングを投げ、4勝3敗、防御率2.70、50奪三振をマークした。

ウォーカーは年平均1000万ドル以上の複数年契約を希望していることが報じられており、ジェームス・パクストン(マリナーズと1年850万ドル+出来高で合意)の争奪戦に敗れたメッツがウォーカーの要求に応えられるかは微妙なところ。ウォーカー側が条件面でどこまで譲歩するかが契約成立に向けてのポイントとなりそうだ。

メッツは現時点で先発5枠のうち、ジェイコブ・デグロム、カルロス・カラスコ、マーカス・ストローマン、デービッド・ピーターソンで4番手までは確定。ノア・シンダーガードが戦列復帰するまでのあいだ、5番手の座をジョーイ・ルケーシーらが争うことになるが、ウォーカーないしオドリッジを獲得してグレードアップしたいと考えているようだ。

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