さいか屋横須賀店が閉店 常連客らしばしの別れ惜しむ 三浦半島唯一の百貨店

閉店のあいさつをするさいか屋横須賀店の原店長=21日午後6時35分ごろ、横須賀市大滝町

 さいか屋横須賀店(神奈川県横須賀市大滝町)が21日、閉店した。1872年に呉服店として創業し、三浦半島唯一の百貨店として住民に親しまれてきたランドマーク。閉店を惜しむ地元の声などを受けて3月6日の“新装開店”が決まったが、節目の日には多くの来店客が訪れ、しばしの別れを惜しんだ。

 午後6時から閉店セレモニーが行われ、シンガー・ソングライターの山田尚史さんがオリジナル曲「レッツゴーさいか屋」を熱唱。原幸夫店長は「昨年で148周年を迎えることができたのも、ひとえに地域の皆さまの支えがあってのこと」などと謝辞を述べ、同6時半に営業を終了した。

 午前中から来店したという市内の70代女性は閉店の知らせに涙が出たとし、新店舗開業に「口で言えないくらいうれしい。これからも毎週来る」と話した。

 さいか屋(川崎市)は、昨年5月に同店の閉店を発表したが、継続を求める声も多いことなどから、営業をスリム化した新店舗の開業を決めた。名称は変えず、愛称を「SAIKAYA YOKOSUKA SHOPPING PLAZA」とする。

© 株式会社神奈川新聞社