島原の街彩る 華やか「ひな祭り」 七段飾りなど400体 3月7日まで

ひな人形が華やかに彩る主会場=島原城観光復興記念館

 城下町島原を華やかに彩る「しまばら浪漫ひなめぐりん」が長崎県島原市で開かれている。島原城観光復興記念館(城内1丁目)や観光交流センター「清流亭」(新町2丁目)など市内5カ所に計約400体のひな人形が飾られ、大正風のはかま姿で観光客らに街歩きを楽しんでもらう企画もある。3月7日まで。
 市内の観光施設を運営する島原観光ビューロー主催。主会場の同記念館には七段飾りのひな人形4セットを含む計約300体が並ぶ。旧堀部家住宅(万町)に伝わっていた、ひな飾りのルーツである京都御所の正殿・紫宸殿(ししんでん)を模した「御殿飾り雛」の御殿も展示。
 島原伝統の「押し絵びな」と呼ばれる厚紙などを使った平らな人形のほか、三人官女にフェースシールドを着用させたり、五人ばやしにマスクをつけたりするなどコロナ禍の世相を反映したひな人形もあり、来場者を楽しませている。
 着物やはかま、髪飾りなど大正風の貸衣装に身を包み湧水庭園「四明荘」(新町2丁目)など大正期建築の観光名所を散策してもらう企画もある。21日に両親と来場した有明町の工藤葛葉ちゃん(5)は「ひな人形かわいい。はかまも着られて、おひなさまになったみたい」と話した。

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