札幌からも橋本聖子新会長に期待の声 2030年冬季五輪招致につながるか

今夏の東京五輪でマラソンなどの会場となる札幌市から、東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に就任した橋本聖子氏(56)に期待の声が上がっている。

スポーツ局の担当者は「就任会見で女性理事の比率40%登用のお考えや、2020に向かって『ワンチーム』とおっしゃていた。アスリートとしてのご経験を生かされながら、大会成功に向けてまとまっていくことを期待しています」と歓迎した。

こう期待するのは、札幌市が現在行っている2030年の冬季五輪開催への招致活動に向けて、東京五輪の成功が試金石と位置づけているからだ。同担当者は「目の前の東京五輪の前に開催都市が決まることはあり得ない。まずは東京2020を通じて(問題となった)ジェンダー意識などがどう発揮され、組織委員会が理解を得ていくのか」と説明した。

一部で「透明性を欠く」など、会長の選考過程を問題視する声もあったが「5か月前なので進めなければならない準備もある。早く決まってよかった」と胸をなで下ろした。その上で「期待するのは今後、大会がいい形で国民の皆さんに受け入れられていくのかというところです。『オリンピックをやってよかった』と共感の輪が広がることが、30年につながっていくことになると思ってます」と語った。

新型コロナウイルスの影響で東京五輪開催は、はっきり見通せる状況ではないが、その可否は橋本氏の地元である北海道での冬季五輪開催のために極めて重要なポイントになりそうだ。

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