元同僚カルーが本田圭佑のボタフォゴ“責任放棄”退団を擁護「彼はよくやっていた」

本田圭佑

元日本代表MF本田圭佑(34)が昨年12月にブラジル1部ボタフォゴを退団した際、その当時2部降格のピンチ(現在は降格決定)を迎えていただけに責任放棄と批判されたが、元同僚が理解を示している。

ボタフォゴの元コートジボワール代表FWサロモン・カルー(35)が、英メディア「BBC」アフリカ版のインタビューに答え、本田などについて語った。

欧州各国リーグで活躍したカルーは、昨年1月にボタフォゴに加入した本田に続いて昨夏にブラジル行き。ともにチーム再建の切り札と期待されていたが、本田は昨年限りでチームを去り、自身は悪い流れを食い止められないままチームは2部降格が決定した。

カルーは自身も含めてブラジルへの適応が難しかったとと指摘。「僕らは最も経験豊富な選手だったけど、新しい環境に放り込まれた。言葉の壁もそうだし、ブラジルのサッカーは、とても個性的。多くの状況では、フィジカルとスキルが必要になる。戦術的ではないんだ」

2人にとって状況が悪化する決定打となったのは、欧州やJクラブで指揮を執った経験のあるパウロ・アウトゥオリ監督が、昨年10月に解任されてからだという。それから次から次へと指揮官が交代する異常事態になり、クラブ内部でもさらに混迷を極めていたという。

それだけに「本田はプロジェクトの途中で去ってしまったが、彼は十分によくやっていたよ。この状況に不満を持っていながらもね。僕は入る前からクラブが経済的に困っていることは知っていし、お金のために加入したわけではないけど、こんなにも計画性がなかったとはね」。ボタフォゴ内情を踏まえると、本田が途中でサジを投げてしまったことはやむを得ないというわけだ。

本田は〝泥船〟のようなクラブから逃げ出したわけだが、登録上の問題で一度は契約したポルトガル1部ポルティモネンセも破断となり、現在は移籍先を模索中。計画性のなさという意味ではボタフォゴと同じ道をたどっているが…。

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